競売不動産取扱主任者について
この記事は、文字実が執筆しました。
競売不動産取扱主任者試験は、競売不動産の取引を巡るトラブルを未然に防ぐために必要な法律知識を学ぶ事ができる民間資格の1つです。
競売不動産は、一般的に販売されている不動産よりも低価格で手に入れる事が多いため、自分の希望に合った不動産を見つける事ができれば、大変お得な物件となります。
しかし、競売不動産は様々なトラブルを抱えている物件である事が多く、トラブルになりやすいのも事実です。
最近では、かなり減りましたが、競売不動産を落札したもののそこに住み続けて出ていかない反社会的勢力である占有屋という人がいたりして、それを追い出すためには多大な労力とコストが必要になったりして、結局普通に買った方が安かったという事もよく有ります。
競売不動産をトラブル無く扱うためには、通常の不動産取引の知識だけでなく、民事執行法などの競売不動産特有の法律を知っておく必要があります。
不動産関係の仕事をしている人や競売物件に興味のある人にとっては勉強すると面白い資格だと思います。
ただし、競売不動産取扱主任者の資格そのものとしての価値は今の段階では未知数であると言うことができます。
不動産関連の資格を取りたいのなら宅建の方をおすすめします。宅建は国家資格であり、宅建の資格を持っていないとする事ができない仕事がある業務独占資格です。
他方で、この競売不動産取扱主任者は民間資格であり、この資格を持っていないとできない仕事というのがありません。
本気で不動産関連の法律の勉強をしたいのなら法科大学院に行ったり、司法書士の勉強をする必要があるでしょう。
したがって、この競売不動産取扱主任者の資格は、あくまで競売不動産に興味がある人向けの資格という扱いになるかと思います。2011年から始まった歴史と実績の浅い資格ですし、テーマとしては面白いのでこれからの運用次第では価値が上がっていく可能性はあるでしょう。
競売不動産取扱主任者の概要
受験資格
年齢や学歴による制限はありません。誰でも受験することができます。
試験内容
四肢択一のマークシート方式で実施されます。
出題数は50問です。
試験科目
以下のようなテーマから出題されます。
- 不動産競売実務
- 民事執行法
- 民事訴訟法
- 民法
- 宅地建物取引業法
- 都市計画法
- 建築基準法
- 税法
- 裁判所資料の正確な理解
- 競売不動産の出品から落札、明渡迄とその付随する物の法律知識等
試験日
例年12月の第2日曜日くらいに実施されています。
試験地
以下の地域で実施されています。
札幌、仙台、新潟、東京、名古屋、金沢、大阪、広島、高松、福岡、那覇
受験料
9,500円(消費税込)
問合せ先
一般社団法人不動産競売流通協会(FKR)
(協会本部)
〒105-0012
東京都港区芝大門2-10-1 第一大門ビル7F
TEL:03-5776-0981
FAX:03-5776-0982
電話受付時間 9:00~18:00(土日祝祭日を除く)
(大阪支部)
〒530-0001
大阪府大阪市北区梅田1-3-1-500 大阪駅前第一ビル5F
TEL:06-6348-0981
FAX:06-6348-0982
競売不動産取扱主任者についてのコメント
競売不動産取扱主任者について詳しい人や何か知っている人からのコメント(体験談等)を募集しています。
競売不動産取扱主任者に興味がある人に役立ちますので、知っていることがあれば何でも大丈夫ですので、ぜひコメントをお願い致します。
1件
HN(ハンドルネーム):ぼくちゃん | 2023-05-09 00:34:27
賃貸不動産経営管理士とダブルで受験しました。
民事訴訟法における訴訟の流れや民事執行法における手続等基本的なことがわかっていれば、2か月ほどで十分合格できます。
合格率や合格ラインも公式には発表されておらず、また、試験後に試験問題が回収されるので過去の問題集もありませんが、試験の主催団体の方が出されているテキストを一通り熟読し、同様に出されている問題集を3回せば、大丈夫です。