AWS認定について
この記事は、文字実が執筆しました。
AWS認定は、Amazon Web Serviceと呼ばれるアマゾンが提供しているクラウドサービスに関する深い知識とスキルを認定している民間資格です。
クラウドサービスというのは、簡単に言うと、低コストでサーバーを導入することができて利用した分だけ料金を支払えばよいというものです。
クラウドサービスが登場するまでは、サーバーの導入には大きなコストがかかっていたため、クラウドサービスの登場とともに導入費用が安く拡張も容易ということで爆発的に普及し始めました。
クラウドサービスは、大企業だけでなく小さなスタートアップ企業や個人にとっても非常にありがたい存在であり、今では必要不可欠な存在になっています。
今後も市場規模が拡大し続けることは明白であるため、アマゾン、グーグル、マイクロソフト、アリババなどのIT大手が激しい競争をしています。
その中でAWSは世界市場で圧倒的なシェアを持ち業界No.1のポジションを確立しています。
AWS認定は、そのアマゾンのクラウドサービスの構築、開発、運用に関する知識と技術を身につけることができる資格です。
日本では IT系の資格として人気のあるものが基本情報技術者や情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)などのIPA情報処理推進機構が実施している国家資格に集中しています。
そのような状況の中でまだ受験者数は少なく、人気もそれほど高いとは言えないものの、民間資格としては業界で確実に評価される非常に有益な資格です。
IT業界で仕事をしたい人、就職、転職、再就職を考えている人は持っておくと必ず役立つ資格の1つと言えます。
試験内容は実務に直結する内容のものが多いため、勉強したことがそのまま役立ちますし、反対にAWSの経験がある人は合格しやすい試験になっています。
【AWS認定ロードマップ】
画像参照:https://aws.amazon.com/jp/certification/
上の表がAWS認定のレベル分けになっています。詳しくは以下で説明しています。
AWS認定の概要
受験資格
AWS認定は以下のレベル分けになっており、上位の資格を取得するためには、その下のレベルの資格取得が前提条件として必要となります。
認定のロードマップについては上の表を参考にして下さい。
簡単に説明すると、まず一番下のレベルに位置付けられているクラウドプラクティショナー(Cloud Practitioner)認定を取得します。
その後、アーキテクチャ設計、開発、運用のアソシエイト認定を取得します。
アソシエイト認定を取得したら、それぞれの上位資格であるプロフェッショナル認定に進むことができます。
また、アソシエイト認定があると専門知識認定であるビッグデータ、高度なネットワークに進むこともできます。
レベル
ハイレベルな専門知識が要求される4つの役割ベース認定と2つの専門知識認定があります。
【役割ベース認定】
- クラウドプラクティショナー(Cloud Practitioner)
- アーキテクチャ設計(Architect)
- 開発(Developer
- 運用(Operations)
アーキテクチャ設計、開発、運用の3つはアソシエイト(Associate)とプロフェッショナルレベル(Professional)があります。
【専門知識認定】
- AWS認定ビッグデータ
- AWS認定高度なネットワーク
ちなみに専門知識認定のビッグデータと高度なネットワークは英語のみで実施されます。その他は日本ごと英語を選択することができます。
試験内容
CBT(コンピュータを使った試験)で多肢選択式の問題で実施されます。
試験時間はそれぞれ以下のようになっています。
- クラウドプラクティショナー:90分
- アーキテクチャ設計(アソシエイト):80分
- アーキテクチャ設計(プロフェッショナル):170分
- 開発(アソシエイト):80分
- 開発(プロフェッショナル):170分
- 運用(アソシエイト):80分
- 運用(プロフェッショナル):170分
- ビッグデータ(専門知識):180分
- 高度なネットワーク(専門知識):180分
試験科目
それぞれ以下のような問題が出題されます。
【クラウドプラクティショナー】
- AWSクラウドとは何かということ、および基本的なグローバルインフラストラクチャについて
- AWSクラウドの基本的なアーキテクチャ原理
- AWSクラウドの価値提案について
- AWSプラットフォームの主なサービスと一般的なユースケース (例: コンピューティング、分析など) について
- AWSプラットフォームの基本的なセキュリティとコンプライアンスの側面、および共有セキュリティモデルについて
- 請求、アカウントマネジメント、料金モデル
- ドキュメントや技術サポートのソースを特定 (例: ホワイトペーパー、サポートチケットなど)
- AWSクラウドにおけるデプロイと運用の基本的で重要な特徴
【アーキテクト】
- AWSにおけるスケーラビリティ、高可用性および高耐障害性の設計とデプロイ
- 既存のオンプレミスアプリケーションの AWS への引き上げおよびシフト
- AWSとのデータの送受信
- データ、コンピューティング、データベースまたはセキュリティ要件に基づく適切なAWSの各種サービスの選択
- AWSアーキテクチャのベストプラクティスの適切な使用の識別
- AWSのコストの予測とコストコントロールメカニズムの識別
【開発者】
- アプリケーションについて適切なAWSサービスを選択する
- アプリケーションとAWSサービスが相互にやり取りするためのAWS SDKを取得する
- アプリケーションによって使用されるAWSサービスのパフォーマンスを最適化するためのコードを記述する
- コードレベルのアプリケーションのセキュリティ(IAM ロール、認証情報、暗号化など)
【運用】
- AWSにおけるスケーラビリティ、高可用性および高耐障害性システムのデプロイ、管理および運用
- 既存のオンプレミスアプリケーションのAWSへの移行
- AWSとの間のデータフローの導入と制御
- コンピューティング、データまたはセキュリティ要件に基づく適切なAWSの各種サービスの選択
- AWS運用のベストプラクティスの適切な使用の識別
- AWSの使用コストの予測と運用コストコントロールメカニズムの識別
【ビッグデータ(専門知識)】
- 基本アーキテクチャのベストプラクティスに従ってコアとなる AWS のビッグデータ関連サービスを実装
- ビッグデータを設計および管理
- ツールを活用してデータ分析を自動化
【高度なネットワーク(専門知識)】
- AWSを使用してクラウドベースのソリューションを設計、開発、デプロイ
- アーキテクチャの基本的なベストプラクティスに従ってコアとなる AWS のサービスを実装
- AWSのすべてのサービスで使用するネットワークアーキテクチャを設計および管理
- ツールを活用して AWS のネットワーキングタスクを自動化
合格基準
AWS認定に合格するためのスコアは決まっておらず公開もされていません。
各回ごとに統計学的分析を使用して設定され、毎回変更される可能性があります。試験の問題と合格スコアは予告なく変更される可能性があります。
申込み期間
各地で随時受付けされており、AWS認定の公式サイトで調べることができます。
試験日
各地で随時実施されており、AWS認定の公式サイトで調べることができます。
試験地
AWS認定の公式ホームページから調べることができます。
試験地は少しずつ増えてきており、2018年1月時点で分かっている範囲では、以下の場所で実施されています。
札幌、東京、横浜、埼玉、名古屋、大阪、福岡。
合格発表日
試験が終わるとすぐに、コンピュータの画面と電子メールで結果が分かります。
また、試験終了後から5営業日以内にAWS認定アカウントで試験結果の成績表が表示されます。
受験料
それぞれレベルに応じて以下の受験料が必要となります。
- クラウドプラクティショナー:100USD
- アーキテクチャ(アソシエイト):16,200円(税込)(模擬試験の受験料は税込で2,160円)
- アーキテクチャ(プロフェッショナル):32,400円(税込)(模擬試験の受験料は税込で4,320円)
- デベロッパー(アソシエイト):16,200円(税込)(模擬試験の受験料は税込で2,160円)
- デベロッパー(プロフェッショナル):32,400円(税込)(模擬試験の受験料は税込で2,160円)
- アドミニストレーター(アソシエイト):16,200円(税込)(模擬試験の受験料は税込で2,160円)
- アドミニストレーター(プロフェッショナル):32,400円(税込)(模擬試験の受験料は税込で4,320円)
- ビッグデータ(専門知識):300USD
- 高度なネットワーク(専門知識):300USD
問合せ先
Amazon Web Services, Inc.
P.O. Box 81226
Seattle, WA 98108-1226
AWS認定についてのコメント
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