ネイリストは何よりもコミュニケーション能力が必要です。
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ネイリストになろうか迷っている人へ
多くの女性が大好きなネイルアートですが、それを仕事にしようと考えている人も多いはずです。
でも、ネイルが好きという事とそれを仕事にするというのでは、いろいろと違うということもあります。
ネイルが大好きで、ネイリストになったけど、思ってたのと違ってすぐにやめてしまったというのではもったいないですよね。
後で後悔しないように、たとえネイルが好きだとしても、ネイリストの仕事というのが実際どんなもので、どういう人が向いていて、どういう人が向いていないのかというのは知っておいた方がよいでしょう。
そこで、実際にネイリストの仕事をされていた翔子さんに取材して、ネイリストの仕事内容や、向いている人、向いていない人、またネイリストにはどうやってなれるのかなどを聞きました。
対談形式の文章になりますが、ネイリストになりたいと思っている人には必ず役立つ内容になると思いますので、ぜひ最後まで読んで下さい。
ネイリストに必要なのは技術よりもコミュニケーション能力
資格キング:ネイリストになったのはいつ頃ですか?
翔子:専門学校を卒業して、少しフリーターをしてからネイリストとして就職しました。
資格キング:まず、ネイリストの仕事内容を簡単に説明していただけますか。
翔子:私はサロン勤務でした。最初は先輩の見習いのような感じで仕事をしていました。用具の手入れや準備、補充などを行っていました。また、働いていたサロンには本社があってネイル用品を発注してそれが届いたりしたので、その管理なども行っていました。朝は掃除、お客さんをお迎えする準備なども行っていました。開店するとお客様の出迎えから始まって、予約をいただいたお客さんをお通しして施術に入ります。施術は具体的にカウンセリングから始まります。希望のデザインを伺ってお客さんとどういうデザインにするかなどを詰めていきます。ネイルのオフがある場合もあります。
資格キング:オフというのは何でしょうか?
翔子:オフというのは、他のお店でジェルネイルなどをされていた場合やマニキュアをされていた場合に、ネイルをすっぴんの状態に戻す事です。その後、ケアに入ります。ケアは甘皮と言ってネイルの付け根の部分に皮がちょっと出ているのですが、そこを綺麗に取ってまっさらの状態にします。爪を磨いたり形を整えたりします。それが終わったら実際にデザインを爪の上に落としていきます。ジェルネイルの場合は、だいたい1人あたり2〜3時間くらいかかります。
資格キング:それで料金はどれくらいですか?
翔子:6,000円前後ですね。
資格キング:そんなに高くはないのですね。
翔子:そうですね。ネイルにもいろいろい種類があって、マニキュアだけの場合もありますし、ジェルネイルと言ってUVで硬化させるようなタイプのものもあります。あとはスカルプと言ってジェルネイルのもう1段階上のようなものがあります。ほとんどの人はジェルネイルですね。
資格キング:それら全部を含めてネイリストと言うのですか?
翔子:私が取っていた資格はJNAのジェルネイルだったので、基本的にはジェルネイルが多かったです。
資格キング:種類によって必要な資格が違うという事ですか?
翔子:資格はいろいろありますが、基本的に全部民間資格なので、資格を持っていなくてもネイリストとして働くことはできます。
資格キング:資格は必ずしも必要ではないけれども、持っていると多少は有利になるという事ですね。
翔子:はい。
資格キング:最初の新人の頃はサポート的な仕事をされているという事ですが、実際にお客さんに施術できるようになるにはどれくらいかかるのでしょうか?
翔子:人によっても違うしサロンによっても違うと思います。私の働いていたサロンは人がいなかったので、すぐに施術に入らされました。
資格キング:いきなり施術というのはできるものなのですか?翔子さんの場合は資格を持っていたからできたという事でしょうか?
翔子:そうですね。私の場合は手順は分かっていたので大丈夫でした。
資格キング:翔子さんは、ネイルサロンで働いていたという事なんですが、ネイルサロン以外でネイリストが働く場所というのは他にどんな場所があるのでしょうか?
翔子:ネイルのスクールで講師をされている人もいますし、ネイルサロン併設のスクールもありますし、自宅開業される人もいます。あとはネイルチップを作って販売されている方もいます。仕事の関係で派手なネイルができない人とか成人式の日だけ使いたいというような人は、シールで爪に貼るようなものがあります。そういうのをメルカリなどのフリマアプリのようなものでたくさん売っています。結婚式はネイルチップをオーダーされる人はいっぱいいますね。
資格キング:ネイルチップを作って販売されていると。
翔子:有名なネイリストさんは製品化されて売られています。ドンキホーテなんかでもたくさん売られています。1組3,000円〜4,000円くらいです。
資格キング:ネイリスト業界でもカリスマネイリストみたいな人っているのですか?そういう人ってどうやったらなれるんですか?
翔子:芸能人のようなものですね。黒崎エリコさんという人がいて、エリコネイルとか雑誌で特集を組まれたりしていますね。そういう人のネイルチップは高いですね。
資格キング:ネイリストになろうと思ったきっかけ・動機は何ですか?
翔子:元々自分がネイルをしてもらうのが好きでした。今もネイリストの仕事はやめていますけど、ジェルネイルは1ヶ月に1回は必ずやってもらっています。ネイリストに接する時に、憧れがありました。資格を持っていると将来的に自宅開業なんかもできるかなという思いもありました。美容に興味はあったのですが、それが美容師ではなくてネイルに興味を引かれました。自分の場合はキラキラするものが好きだったのです。宝石とか。小さい頃は新聞のチラシに入ってくる宝石の部分だけ切り抜いて集めてたりしてました。キラキラした綺麗な物に憧れがありました。
参考:女性におすすめ!キレイな物や「美」が好きな女性に人気の資格ランキング
資格キング:ネイリストになるために必要なことってありますか?どうすればネイリストになれますか?
翔子:先ほども言いましたけど、資格は必要無いですけれども、あれば有利にはなります。お客さんの信用性を高めるという意味と、サロンに勤務するにしても資格がある方が就職や転職には有利になります。サロンの数が多くて、ネイリストの数が追いついていないくらいないので、どこでもいいので就職するというのなら、困ることは無いと思うのですが、より良いサロンに入ろうと思えば資格はあった方がいいです。ネイルサロン勤務でやっていこうと思えば、どちらかと言うとコミュニケーション能力、カウンセリング能力、ヒアリング能力などの方が大事だと思います。
資格キング:ネイルの技術はみなさんどうやって学ばれているんですか?
翔子:スクールで学ばれる人が多いです。アシスタントからいきなりネイルサロンに入ってもやっていけるとは思います。
資格キング:アシスタントというのは、未経験でとりあえず就職して、アシスタントをしながら技術を少しずつ身に付けていくということですか?
翔子:そうですね。それでもいけると思います。
資格キング:ちなみに翔子さんはスクールは行きましたか?
翔子:はい。行きました。
資格キング:スクールというのはたくさんあるのですか?
翔子:たくさんあります。通学型と通信型があります。通学型だと有名なところだとヒューマンアカデミーさんですね。
資格キング:通信でも大丈夫なのですか?
翔子:教材さえあれば、家でもやろうと思えばできます。あとは検定だけ受けて。ビデオとテキストを見ながら勉強するという形ですね。私の場合は、自分がネイルをやってもらっていたので、それを見ているとだいたい手順というのは分かってきます。もともとネイルが好きな人だったらすぐに覚えられると思います。
資格キング:スクールの期間というのはどれくらいですか?
翔子:1年も行かないくらいです。
資格キング:それくらいで基本的なことはできるようになるということですね。
翔子:ネイルの資格試験もJNAジェルネイル技能検定だと年に2回あります。それを受けて資格を取ります。
資格キング:ネイルの資格となるとJNAジェルネイル技能検定が有名なのですか?
翔子:そうですね。ジェルネイルだとそうなりますね。3級、2級、1級があるんですけど、ネイルサロン勤務だと2級あれば十分です。
資格キング:2級あれば、認めてもらえると。1級はかなり難しいのですか?
翔子:ネイルサロンで働いている人もで1級まで持っている人は少ないです。
資格キング:1級までは必要無いかなという感じですか?
翔子:そうですね。どちらかと言えば、実践の方が大事ですね。
資格キング:スクールに通った場合、費用はどれくらいかかりますか?
翔子:30万円くらいはかかりますね。資格の受験費用なんかも含めて。
資格キング:就職や転職は資格を持っている方がやはり有利だということですよね。資格が無かったとしても就職・転職自体はそれほど難しく無いということですよね。ネイリストになろうと思えば、人は全然足りてない状況ということですね。
翔子:お客さんの数も多いし、サロンの数も多いので。ただ、資格を持っていて自宅でサロンを開業している人も多いのです。そういう人はかなり価格を安く設定されているので、普通のネイルサロンはかなり競争が激しくなっています。値段を安くするか、デザインセンスを高めるかで差別化を測らないと厳しいようです。
資格キング:自宅のサロンの場合というのは、副業でされている人が多いのですか?
翔子:主婦の人とかが、知り合いを読んで土日だけとかやられている人が多いですね。そういう人は3,000円とか4,000円とか安い価格に設定されています。
資格キング:それは儲かるんですか?
翔子:そんなに儲かるわけでは無いですね。趣味として楽しんでお金も少しもらえる程度だと思います。
資格キング:そんなに儲からないんですね。じゃあ、それを専業としてやっていくというのは厳しい感じですか?
翔子:1人3時間かかるとして、1日フルで働いても3人が限界ですよね。1日1万円くらいの売上として、経費がかかりますし、そんなには儲からないですよね。
資格キング:経費ってどれくらいかかりそうですか?
翔子:もし、3,000円でやられているとしたら、半分くらいは材料費で消えると思います。
資格キング:そうするとかなり厳しいですよね。
翔子:それも、毎日フルで予約が入っている事が前提の計算になりますけど、実際はそんな事ないですしね。それだけお客さんを集めようと思えば、広告費もかかりますしね。厳しいと思います。もともとサロン勤務で、そこからお客さんを持ってこれるような人でないと難しいと思います。
資格キング:ネイルサロン自体は儲かっているんですか?
翔子:儲かっているような気がします。でも、ネイルサロン単体でやっている所というのは少なくて、私が働いていたところはネイルパーツの卸なんかもやってましたし、美容院に併設のネイルサロンも増えています。ネイルサロン単体で儲けようというよりは、付加価値を上げるために使われているような場合が多いと思います。まつエクなんかも同じような感じだと思います。
資格キング:ネイリストとまつエクの両方ができる人も多いのですか?
翔子:いや。まつエクをやるためには今は美容師免許が必要なので、昔は必要無かったのですけどね。
資格キング:次に勤務形態などを聞きたいのですが、休みは土日祝とかはありますか?
翔子:私のサロンは土日祝はほとんど休みを取れなかったです。お客さんが多いので。平日のどこかでシフト制でどこかで休みを取ってました。イベントの前とかも忙しかったですね。成人式とか、花火大会とか。少し前にやる人が多いので、ある程度分散はされますけどね。当時になると暇なので。
資格キング:勤務時間はどれくらいでしたか?
翔子:私のところは10時開店なんですけれども9時くらいには来て、掃除とか準備とかをして、閉店時間が19時でした。シフト制だったので、フルで働くということは基本的にありませんでした。
資格キング:ということは、そんなに長時間労働ではないということですね。業界的にはどうなんですか?
翔子:忙しいところだと長時間労働になることもあるかもしれません。私の場合は地方のネイルサロンだったので、そこまで長時間勤務では無かったのかもしれません。
資格キング:残業とかも無かったですか?
翔子:残業もほとんど無かったですね。お客さんの施術がよほど伸びたというような場合でなければ。基本的にネイルサロンは予約がなければ施術を受けられないので、だいたいその日の忙しさというのは事前にわかります。私のサロンは施術台が3台しか無かったので、お客さん3人にネイリスト3人がMAXでした。
資格キング:そうするとけっこう事前に予定を立てやすいですね。では、給料についてお聞きしていいですか?
翔子:給料は安かったですね。固定給の月給で16万円くらいでした。地方だからというのもあるかもしれませんが。安いアパートを借りて一人暮らしがギリギリできるくらいです。
資格キング:ボーナスとかはありますか?
翔子:一応出ますけど、少ないです。
資格キング:昇給していくというのはありますか?
翔子:多少はありますが、能力級でもないですし、指名料とかもありますけど、ネイリストには入って来ません。
資格キング:経済的には厳しい仕事ですね。
翔子:美容の仕事はみんな好きだからやっていけるのだと思います。私も1年くらいで転職してますしね。
資格キング:どういう理由で転職されたのですか?
翔子:やっぱり給料が低いというのもありますし、ネイリストに実際なってみて、好きなのは好きだけど、自分はやってもらう方でいいなと思いました。お客さんに施術するとなると、自分の好きなデザインばかりできるばかりじゃないですし、お客さんありきの仕事なので仕方ないのが、私はそれだけではちょっと満足できませんでした。それなら自分の好きなデザインでネイルチップを作って売る方が良いかなとも思いました。
資格キング:なるほど。自分が好きなデザインを自由に施術できるわけではないんですよね。
翔子:お客さんのやりたいデザインをやらせていただくだけなので。なので仕事はかなり退屈なルーティーンワークです。私は派手なデザインが好きだったのですが、お客さんはオフィスでもできるネイルをして欲しいという人が多かったので、地味なワンカラーとかフレンチネイルとか、地味なのしかやらせてもらえない事がほとんどです。
資格キング:自分がネイル大好きで、クリエイティブにデザインを考えていきたいというような人は、ちょっとネイリストの仕事は向いてないかもしれないという事ですよね。
翔子:はい。やめた方がいいと思います。たぶんストレスが貯まるだけだと思います。派手なネイルをしたかったり、自分のやりたいデザインを追求したいならネイルチップを作って販売する方が良いと思います。
資格キング:そのネイルチップを作るというのはそんなに難しいことはないんですか?やり方は同じですか?
翔子:難しくはないです。今だったら100円ショップで透明のベースのネイルチップが売っていて、それにいろいろとデザインを落としていくだけです。お客さんのオフもケアもする必要がないので、むしろそっちの方が楽かもしれないです。
資格キング:それを今だとメルカリとかで売っている人が多いということですね。それは売れてますか?
翔子:デザインがかわいいものはやっぱり売れてますよ。値段や安いですけどね。安いのだと1,500円くらいから。原価を抑えているんでしょうね。
資格キング:作るのは時間がかかりますし、材料も必要なんですよね。となると、やっぱりそれほど儲からないですよね。翔子さんはやろうとは思わないのですか?
翔子:手間もかかるし、あまり儲からなさそうなので。あと家で1人で仕事をするというのがあまり向いていないと思ったので。人と接するとか外に出ていく仕事の方が好きなので。
資格キング:ということで、ネイリストとは全く違う業界に転職されたということですね。
翔子:今の仕事は10年くらい続いているので、向いているのか楽しいかなのでしょうね。ネイリストより向いていたのかもしれません。私がサロンで働いていた時の同僚とかもみんな辞めてますね。
資格キング:ネイリストの仕事は業界的に人の入れ替わりが激しいのですね。
翔子:人の入れ替わりは激しいですね。若いネイリストが多いです。
資格キング:若い間にネイリストをやって、その後はみんな辞めていくという感じですか?
翔子:辞めていくか、自宅でネイルサロンを開業するかですね。ネイルは若い人が主にやるので、年を取るとセンスが衰えていくんじゃないでしょうか。実際、私が今施術してもらっているネイリストさんも20歳くらいですし。20歳くらいの人が多いですね。
資格キング:そうすると、30〜40代からネイリストを始めるというのは厳しいかなという感じですね。
翔子:はい。センスが違うと思います。今は流行っているネイルなどもどんどん取り入れて行かなければならないし。
資格キング:ネイルというのは若い女性の人しかやらないのですか?
翔子:いや。そういうわけではありません。40とか50歳くらいの人でもやっている人はいます。
資格キング:そういう人たちも若いネイリストにやってもらっているんですか?
翔子:40〜50歳くらいになってもジェルネイルをやろうとする人は感覚が若い人が多いのだと思います。だいたいの人は結婚して出産したら、ネイルをやってられないんですよね。3時間も家を空けるのは子供がいたら難しいし、ネイルチップをしても家事をしたらポロット取れちゃうし。伸ばしたら折れちゃうし。ネイルを辞めるいう人が多いです。年を取ってもネイルをしてるという人は感覚が若いのか子供が大きくなってるのかどちらかだと思います。私の友達でもネイルを辞めたという人が多いです。マニキュアすらしてないし、そもそも伸ばしてないという人もいます。
資格キング:お客さんは若い人が中心ということですね。ということは、ネイリストは一生食べていける仕事ではないということですね。
翔子:スクールの講師とかになれば、一生の仕事にすることはできるかと思いますけどね。ネイルの検定を受けたいという人はたくさんいますので、スクールの講師になればそこそこ稼げるんじゃないでしょうか。
資格キング:ネイリストになりたいという人は多いのでしょうか?
翔子:自宅開業をしたいという人が多いみたいですね。ネイリストの仕事は初期費用がそれほどかからないので、始めやすいのです。部屋が1つあって、机と椅子があってジェルネイルの機械が1つあればすぐに開業できるので。開業するのは他の職種に比べるとやりやすいです。
資格キング:ただ、開業してから現実は厳しいということですよね。
翔子:主婦の方のサイドワーク的な感じですね。それ1本で食べていくのは厳しいと思います。よほどお客さんが付いている人とか、名前が売れている人とか。
資格キング:ネイリストの良い面は何でしょうか?ネイリストの仕事の魅力とかやりがいとか?
翔子:仕事の内容は楽しいです。お客さんが綺麗になったら嬉しいし、やりがいはあります。
資格キング:ということは、問題は給料面だけですね。
翔子:給料がよければ、もっと続けてたかもしれません。
資格キング:仕事自体は魅力的なんですね。
翔子:特にブライダルのお客さんとか、結婚式のために来られる人の場合は、結婚式という大事な日のためのネイルを作っていると思うとすごくやりがいを感じます。
資格キング:喜んでもらったら嬉しいですよね。なぜ、ネイリストって給料が安いのですか?
翔子:美容業界って全部そうなんじゃないですか?美容師なんてもっと安いと聞きます。専門学校卒業して就職すると12万円くらいしかもらえないと聞いた事があります。さらに時間外の練習もすごく長いので。私はヘアーサロンのカラーモデルをやらしていただいた事があるんですけど、開店前とか閉店後だったりしてたので、朝7時くらいとか夜の10時くらいとかでした。モデルだけではなくマネキン相手にも練習していると聞きますしね。ネイリストの方がだいぶ楽だと思います。美容師は本当に大変です。
資格キング:儲かるのは経営者だけという事ですか?
翔子:経営者も儲かっているか分からないです。ヘアサロンと歯医者ってコンビニより多いって言いますよね。
資格キング:美容業界全体が厳しいんですね。
翔子:美容業界は必需品ではないですからね。
資格キング:これからネイリストになりたい人におすすめはできる仕事ですか?
翔子:おすすめはできないかな。大変だと思うので。
資格キング:お金的にですよ。
翔子:よほど好きじゃないと続かないと思います。スクールを選ぶときには、スクール単体だと厳しいと思うのですが、サロン併設のスクールというのがあって、そこだととりあえず卒業すれば就職はできるので、そういう面では楽ですよね。とりあえず就職したいならサロン併設のスクールに行った方がいいと思います。
資格キング:続かない人が多いんですよね。
翔子:女性の職場なので、結婚して辞めていく人も多いので、そういう意味では入れ替わりが激しいのでは仕方ないのかなと思います。
資格キング:他の人ってネイリストを辞めて転職する場合、どういう業界に行かれるのが多いというのはありますか?
翔子:私の周りの場合はなぜか医療事務が多かったですね。事務系だと体力的に楽なんだと思います。販売の仕事なんかにいくと立ち仕事でしんどいじゃないですか。だったら同じくらいの給料がもらえるのだったら事務の方に行くという事なんじゃないかと思います。
資格キング:アパレルの販売業なんかも給料高くないんですよね。
翔子:アパレルの販売業の場合、服をたくさん買わないといけなくて、経費がすごくかかると思います。それだったら資格を持っていれば働ける医療事務なんかがいいのではないでしょうか?ネイリストは経済的にはしんどいですけど、仕事のやりがいはありますし楽しいのですけどね。
資格キング:自分でネイルチップを作って販売するというのは、努力次第では儲かりますよね。なので、やり方次第ではネイリストの仕事も可能性は多いにあるということですよね。
翔子:メルカリとかでも売れている人は売れているし、リピーターもたくさんいらっしゃいます。センスがいい人は売れています。
資格キング:センスがいい人ですね。ネイリストとしてのセンスというのはどういうものですか?例えば、美術系の大学を出ていた人はうまいとか?
翔子:たぶんそれは関係ないと思います。ネイルが上手い人は服のセンスも良いと思います。お洒落が好きな人だと向いていると思います。
資格キング:絵が上手いとかそういうのは関係ないですか?
翔子:絵を書く事というのはほとんど無いので、関係ないですね。どちらかというとパーツの配置であるとか、色の合わせ方だとかですね。そういうのはほとんどファッションセンスと同じなので。
資格キング:そうすると、色彩検定とかカラーコーディネーター検定などの資格を持っている人は向いているという事ですか?
翔子:そうですね。それは関係あると思います。
資格キング:じゃあ、ネイリストに向いてない人というのはどういう人でしょうか?
翔子:コミュニケーションが取れない人ですね。あとは根気が無い人。手先が器用じゃ無いと難しいですね。3時間くらいずーっと小さい世界を作り続けるので、イラッとすることは何度もあります。それに耐えられる根気が無い人は向いてないですね。
資格キング:コミュニケーション能力が高くて、手先が器用で、根気があって、カラーのセンスがある人が向いているということですね。コミュニケーション能力が必要というのは、それが無いとお客さんの望んでいるものを作ってあげられないからですか?
翔子:そうですね。ヒアリング能力は必要ですね。それと3時間くらいお客さんを飽きさせない事が必要なので。
資格キング:あー!そういうコミュニケーション能力ですか。
翔子:そうです。ヘアサロンってお任せであとは雑誌を読んだり寝ているという人が多いんですけど、ネイルって1行程やると機械に手を入れてとかやるので、お客さんは寝る事ができないのです。だからずっと話し続ける事が大事なんですよね。話題とかも多く無いといけないし。お客さんと相性が合わないとつらいと思います。私も今行っているサロンはずっと同じネイリストさんに4年くらいお世話になっているんですけど、たまにその人以外になったりすると話すのが結構つらいですよ。
資格キング:ということは話をするのが好きな人もネイリストに向いてますね。ホステスとかキャバ嬢とかも向いているんじゃないでしょうか?
翔子:そう言われてみれば向いているような気がします。女性相手のホステスのようなイメージですね。近い仕事ですね。実際私キャバクラで働いてました。
資格キング:やっぱり似ているところありますか?
翔子:確かにそう言われてみれば、キャバクラの時の同僚でネイリストになるという人が多かったような気がします。キャバクラでお金を稼いでスクールに通うという人が多かったですね。共通点は多いですね。
資格キング:キャバ嬢はファッションにも興味あるでしょうし、華やかなものが好きでしょうしね。
翔子:キャバ嬢もネイルをしてるから馴染みもあるし、自分でネイルサロンに通っている人も多いでしょうし、ネイリストに興味のある人は多いでしょうね。
資格キング:でもキャバ嬢の方が儲かりますよね。
翔子:儲かりますけど、ずっとできる仕事じゃないですね。30歳を超えるときついし体力的にもきついでしょうね。
資格キング:キャバ嬢出身のネイリストは多そうですね?
翔子:多いと思います。
資格キング:とにかくネイリストの仕事で大事なのはコミュニケーション能力ですね。
翔子:コミュニケーション能力は絶対に必要ですね。
資格キング:ずっと話し続けるのってしんどくないですか?体力的にもきついですよね。
翔子:そうですね。目も疲れるし頭痛になることも多いですね。肩もこります。匂いもきついので頭が痛くなるという人も多いです。同僚でも行きつけの整体があるという人も多かったですね。
資格キング:そういう意味でも年を取ってからネイリストの仕事をするのは厳しいですね。
翔子:ずっと施術は厳しいですね。自宅で開業するか、人を使う立場になるか、講師になるかですね。講師の人は、あまり若いと信用がないので、むしろ年を取っている人の方が安心感がありますよね。
資格キング:最後にこれからネイリストを目指す人にアドバイスみたいなのってありますか?
翔子:好きならできる。
資格キング:好きならできる。興味がなければ辞めておいた方がいい。
翔子:でも若いうちならやってもいいと思う。仕事も楽しいしやりがいもあるし、将来結婚して退職して、自宅で副業的にも仕事ができるし、興味があるなら無駄な経験ではないと思います。
資格キング:確かにそうですよね。医療事務なんかの場合、退職したらそれで終わりですもんね。
翔子:そうですね。だから働き方のバリエーションの1つとしてはありだと思います。
資格キング:30〜40代からネイリストを目指すのはあまりおすすめできるものではないですよね。若ければ経験の1つとしてやるのはいいかなということですね。そう考えると、ネイリストの仕事はやっぱり良い仕事じゃないですか。
翔子:はい。そうですね。給料が安いと言っても、実家に住んでいるなら全然余裕でやっていけますし、高卒とか専門卒とかだったら月給15万円もらえない仕事っていっぱいありますよね。それに比べると悪くはないですよ。
資格キング:他業種と比べて極端に低いというわけじゃないんですよね。
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