今、求人が増えている2つの違いがややこしい資格を比較
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今、求人の増えている2つの資格
失業率が増加して、新規の生活保護申請件数も増加の一途をたどっており、日本経済は本当に厳しくなってきています。
今までは、手に職をつけるという感覚で国家資格を取得すれば、ある程度の仕事に就けることは保証されているような良き時代もありました。
しかし、今はまったく状況が変わっており、国家資格を持っているからといって、自分の希望の仕事に就けるとは言えなくなっています。
ただ、この厳しい日本でもいくつかの業種は需要が増えており、人手が足りてないという状況です。その1つが医療・福祉の業界です。
これから超高齢化社会を迎えるにあたって、若い労働人口がどんどん減っていき、国民全体で支えなければならない高齢者人口が増えていきます。
これが、日本経済停滞の大きな原因の一つなのですが、その裏返しのような感じで、高齢者の健康や生活を支えるための医療と福祉の業界で人手が足りないという状況になっているのです。
治療や予防とは異なり、身体や精神(痴呆症等)などの機能不全を回復させる第3の医療と言われているリハビリテーションの需要が急増しているのです。
このリハビリテーションの現場において、重要な役割を担う専門家として、理学療法士と作業療法士がいます。理学療法士は、PT(physical therapist)、作業療法士はOT(occupational therapist)とそれぞれ呼ばれ、共に国家資格です。
この2つの資格は名前も似ていますし、内容も似ている部分が多く、どっちを取ればいいのか悩んでいる方が多いので、この2つの共通点と相違点を比較して作業療法士と理学療法士の資格についての理解を深めていただければうれしいです。
両方の資格をじっくりと比較検討した上で、自分はどっちが向いているのか、どっちがやりたい仕事なのかを見極めることが大切です。
どちらの資格も取得するためには、多くの時間とお金がかかりますので、後で後悔しないように、必ずこの記事は最後まで目を通して下さいね。それでは、始めましょう。
2つの資格の共通点
何か物事を比較する時に大切な事は、共通点と相違点をできるだけ多く洗い出すことです。ということで、理学療法士と作業療法士の共通点をいくつか挙げてみます。
- 大学・短大・専門学校などの学校に3〜4年通わなければ資格が取れない
- 合格率が80%以上と高い
- 福祉、医療系の資格である
- 勤務場所は、総合病院や身体障害者リハビリテーションセンター、老人ホームなど
- 体の機能を回復させる仕事
- セラピストとして人の心を癒すという側面もある
思いつくものだけでもこれくらい共通点があります。名前も似ていますし、内容も似ているのでややこしいですよね。
共通点を簡単にまとめると、理学療法士も作業療法士も病院などで、身体に不自由のある人の身体機能を回復するお手伝いをすることです。
もっと平たく言えば、両方ともリハビリのお手伝いをする仕事です。じゃあ、結局どっちの資格を取ればいいのかという疑問が残りますので、次は2つの資格の異なる点を見ていきましょう。
理学療法士と作業療法士の言葉の違い
これら2つの資格は共通点も多いのですが、異なる点もたくさんありますので、違う部分を見ていきます。ただ、何が違うのかと一言で言い表すのは難しいので、様々な視点から検討していきたいと思います。
まず、言葉の違いから検討します。理学療法士と作業療法士という名前の「療法士」の部分は共に共通ですが、「理学」と「作業」という部分が違います。
この2つの言葉を広辞苑で調べてみました。
理学:自然科学の基礎研究諸分野の総称。特に物理学。
作業:肉体や頭脳を働かせて仕事をすること。また、その仕事。
下線を引いた部分に注目して欲しいのですが、理学というのは物理学のことを意味しているようで、作業というのは何か日常的な仕事を意味しているような感じです。
次に、英語でも比較してみましょう。理学療法士は英語でphysical therapistと書きます。略してPTと書く場合もあります。他方で作業療法士は、英語でoccupational therapistと書きます。略してOTと書くこともあります。
治療専門家という意味の「therapist」の部分が同じですので、「physical」と「occupational」の部分をジーニアス英和辞典で調べてみました。
physical:身体の、肉体の、物理学の、物理的な
occupational:占領の、職業の、職業に関係のある
英語でも大体同じような意味があるようです。理学療法士は、物理というのがポイントのようです。作業療法士は、仕事とか職業というのがポイントだということが分かりました。
これだけでは、いまいち違いが分かりません。もう一つ別の視点で比較してみます。
法律上の定義の違い
理学療法士も作業療法士もともに国家資格ですので、必ず法律が存在しているはずです。ということで調べてみると、「理学療法士及び作業療法士法」という法律が出てきました。
法律は、最初の1条とか2条の辺りで用語の定義が書かれていることが多いのですが、この理学療法士及び作業療法士法も例に漏れず2条に用語の定義が書かれていました。
2条には以下のように書いてあります。
第二条
1項:この法律で「理学療法」とは、身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行なわせ、及び電気刺激、マツサージ、温熱その他の物理的手段を加えることをいう。2項:この法律で「作業療法」とは、身体又は精神に障害のある者に対し、主としてその応用的動作能力又は社会的適応能力の回復を図るため、手芸、工作その他の作業を行なわせることをいう。
1項で理学療法の定義、2項で作業療法の定義が書かれていますが、赤字にした部分が手掛かりになりそうです。
まず、リハビリの対象者が異なります。理学療法士は「身体に障害のある者」、作業療法士は「身体又は精神に障害のある者」に対してリハビリを行います。理学療法士は身体に限られているのに対して、作業療法士の方は精神的な障害を負っている人に対してもリハビリを行うことになっています。
作業療法士の方は、高齢者で痴呆症などを患っている人などに対してのリハビリも含むということです。
次に、理学療法士は「基本的動作能力」、作業療法士は「応用的動作能力」の回復を図ることが目的となっています。
理学療法士は、手を動かす、足を動かす、歩く、走るなどの人間の基本的な動作をできるようにするためのリハビリを行います。
他方で、作業療法士は、お風呂に入る、箸を使ってご飯を食べるなど、さらに応用的な動作ができるようになるためのリハビリを行います。
最後に、リハビリの方法も異なります。理学療法士は「物理的手段」、作業療法士は「手芸、工作その他の作業」によってリハビリを行います。
理学療法士の行う物理的手段は、例えば、膝を曲げたる、暖かいパックで患部を暖めたる、電気を流す、などです。いずれも物理的な力を使っていますよね。これが物理的手段という意味です。
他方で、作業療法士の場合は、手芸をしたり、工作物を作る、折り紙で鶴を作るなどの作業を通じて身体機能の回復を図ります。
まとめ
理学療法士と作業療法士の共通点と相違点をじっくりと見てきましたが、これだけじっくりと比較すると何となくイメージが湧いてきたと思います。
最後に簡単にまとめたいと思います。
理学療法士のキーワードは「物理」です。マッサージをしたり、肘を曲げたり、関節を暖めたり、様々な物理的な力を加えながら、歩く、走る、立つなどの基本的な機能の回復を目指します。
作業療法士のキーワードは、「作業」です。裁縫をしたり、折り紙を折ったり、様々な作業を通じて、箸を使う、お風呂に入る、などのより応用的な身体機能の回復を図ります。裁縫や折り紙などを使うことで指先の細かい動きが必要になりますので、それを通じて痴呆症の予防・回復なども可能になります。
作業療法士は、精神的な障害の部分のケアまで担うことになります。
自分に合っていて、やりたい仕事はどちらなのかを見極めてどっちの資格を取るかを後悔しないように決めて下さいね。どちらも、社会的に必要性のある大変やりがいのある仕事です。
頑張って下さい。
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