運行管理者について
この記事は、文字実が執筆しました。
運行管理者とは、自動車の安全輸送責任者として運送事業者の選任を受け、交通の安全を管理する者で、国家資格とされています。
業界では略して「運管」と呼ばれている資格です。
タクシーやバスなどの事業用自動車(商売として運行している車)によって貨物運送の営業を行っている事業者は、「貨物自動車運送事業法」により、営業申請時点で、一定の規模以上の営業所ごとに、必ず運行管理者を配置することが義務づけられています。
たくさんの事業用車両を保有しているタクシー会社、ツアーバス会社などは、必ず運行管理者の資格を保有している者が一定数必要となりますので、運行管理者の資格を取得しておくと、就職の際に有利になります。
タクシー業界というのは、事実上40代〜50代くらいの年齢でリストラされた人の再就職の受け皿となっており、運管の資格を取得していれば、ドライバーとしてだけでなく、内勤のスタッフとしても活用できるので、タクシー会社への再就職が資格を持っていない人に比べると圧倒的に有利になります。
運行管理者試験は、下表の受験資格を満たす者でなければ受験することができませんので、受験を考えている人はチェックしておいてください。
ちなみに、運行管理者試験の種類は、貨物と旅客の2種類あります。交通関連の会社で働く人はもちろん、今の不況の時代において、リストラされた時のリスクヘッジのために余裕があれば取得しておきた国家資格です。
運行管理者の概要
受験資格
1、自動車運送事業(貨物軽自動車運送事業を除く)または、特定第二種貨物利用運送事業の事業用自動車(緑ナンバー)の運行の管理に関し、1年以上の実務経験を有する者(受験申請に際し、実務に関する証明書などが必要)。
2、自動車事故対策機構(〒102-0083東京都千代田区麹町6-1-25上智麹町ビル TEL03(5276)4451)が平成7年4月1日以降実施の「基礎講習」を修了した者(受験申請に際し、基礎講習修了に関する証明などが必要)。
試験科目
〜法令についての専門的知識〜
1、貨物自動車運送事業法
2、道路運送車両法
3、道路交通法
4、労働基準法
5、上記の法律にもとづく命令
運行管理者の業務に関し、必要な業務上の知識および能力
合格基準
貨物:18点以上
旅客:18点以上
ただし、次の(1)〜(5)の出題分野ごとに1問以上の正解が必要です。
1、貨物は貨物自動車運送事業法 、旅客は道路運送法
2、道路運送車両法
3、道路交通法
4、労働基準法
5、その他運行管理者の業務に関し、必要な実務上の知識及び能力
申込み期間
4月上旬〜中旬
11月上旬〜中旬
【申込方法】
各都道府県トラック協会で頒布される受験願書を含む試験案内書一式を求め、写真2枚、証明書などに受験料の払込受付証明書(所定の郵便振替用紙で郵便局へ払い込む)を添えて、公示された日時・期間内に「(財)運行管理者試験センター」に書留郵便で申し込みます。
試験日
8月の第4日曜日
3月の第1日曜日
試験地
全国で実施されています。
受験料
以下の手数料が必要となります。
- 受験手数料:6,000円(非課税)
- インターネット申請(システム利用料):648円(税込)
- 採点結果通知手数料:216円(税込)(希望者のみ)
問合せ先
公益財団法人運行管理者試験センター
〒160-0007
東京都新宿区荒木町20番地 インテック88ビル4階
TEL:03-5367-2357
Mail:info@unkan.or.jp
その他
【運行管理者試験の実施状況と合格者数】
種類 | 貨物 | 旅客 |
---|---|---|
試験実施県 | 47都道府県 | 46都道府県 |
受験者数 | 29,621人 | 8,028人 |
合格者数 | 6,069人 | 2,085人 |
合格率(%) | 20.5% | 26.0% |
このデータは2017年3月5日(日)に実施された最新のデータです。以前は60〜70%くらいの合格率があったのですが、年々減少傾向にあり、この数年は20〜30%くらいの合格率になっています。
運行管理者についてのコメント
運行管理者について詳しい人や何か知っている人からのコメント(体験談等)を募集しています。
運行管理者に興味がある人に役立ちますので、知っていることがあれば何でも大丈夫ですので、ぜひコメントをお願い致します。
1件
HN(ハンドルネーム):さとし | 2023-05-09 04:56:20
15年ほど前に貨物、昨年旅客を取得しましたが、問題の難易度にギャップがあり驚きました。