高速道路点検診断士・点検士について
この記事は、文字実が執筆しました。
高速道路点検診断士・点検士は、道路構造物とその点検についての知識・技術、点検に関する指導者としての能力を認定する資格で民間資格の1つです。
2016年に創設されたまだ新しい資格で、2019年3月末時点で登録者数は点検診断士が246人、点検士が501人となっています。
点検診断士は、点検計画の立案や報告書の作成、健全性の総合的な診断を指導者的立場で行います。
点検士は、現場で点検の実施や個別変状の判定、健全度評価、点検記録の登録などを中心的に行います。
点検診断士と点検士は、名前は似ていますが、それぞれ立場や求められる能力が異なりますので注意が必要です。
国土交通省の技術者資格制度では、鋼橋やコンクrkーと橋、トンネルの点検・診断業務で担当技術者の資格として登録されています。
資格を取るためには、試験に合格するだけではなく、講習会の受講も必要になります。
2019年からは資格更新のための講習会もスタートしています。
高速道路は、私たちの生活にとって欠かせない物であり、高速道路の安全性を維持することは国民の生命に直接関わる大切なことです。
高速道路が建設されてから30年以上経過する区間が年々増加しており、橋梁・土工構造物・トンネル構造物などの老朽化が顕在化してきており、従来にも増して高速道路の点検診断の品質を確保することがより一層求められています。
このような状況を踏まえて、高速道路における点検診断技術者の育成と技術力の向上を目指して実施されているのがこの資格です。
高速道路の工事に関わる仕事をするなら取得しておきたい資格です。
高速道路点検診断士・点検士の概要
受験資格
各資格それぞれ以下の要件を満たす必要があります。
【高速道路点検診断士(土木)】
実務を8年、点検を5年の実務経験が必要。技術士(総監、建設、農業、森林、応用理学)、RCCM、土木学会(1級土木技術者以上)、国に登録された民間資格を保有している者は、実務を5年、点検を3年の実務経験が必要。
【高速道路点検士(土木)】
実務を5年、点検を3年の実務経験が必要。点検診断士に記載された公的資格等、1級土木施工管理技士を保有している者は、実務を3年、点検を1年の実務経験が必要。
【高速道路点検士補(土木)】
実務1年の実務経験が必要。点検診断士、点検士に記載された公的資格等、2級土木施工管理技士、土木学会(2級土木技術者)を保有している者は実務0年の実務経験が必要。
【高速道路点検診断士(施設)】
実務を8年、点検を5年の実務経験が必要。技術士(総監、建設、応用理学、電気電子、機械、上下 水道、衛生工学、情報工学)、RCCM、土木学会(1級土木技術者以上)、1級建築士、国に登録された民間資格を保有している者は実務を5年、点検を3年の実務経験が必要。
【高速道路点検士(施設)】
実務を5年、点検を3年の実務経験が必要。点検診断士に記載された公的資格等、1級土木施工管理技士、1級建築施工管理技士、1級電気工事施工管理技士、1級管工事施工管理技士、2級建築士を保有している者は実務を3年、点検を1年の実務経験が必要。
【高速道路点検士補(施設)】
実務1年の実務経験が必要。点検診断士、点検士に記載された公的資格、2級土木施工管理技士、2級建築施工管理技士、2級電気工事施工管理技士、2級管工事施工管理技士、土木学会(2級土木技術者)を保有している者は実務0年の実務経験が必要。
レベル
以下のように資格の称号が定められています。
【高速道路点検診断士(土木)】
道路構造物及びその点検についての高度な知識と技術を持ち、点検に関して指導的立場となる者としての能力(点検計画の立案、報告書の作成、健全性の総合的な診断等)を有する技術者
【高速道路点検士(土木)】
道路構造物及びその点検についての全般的な知識と技術を持ち、点検に関して中心的立場となる者としての能力(点検の実施、個別変状の判定、健全 度評価、点検記録の登録等)を有する技術者
【高速道路点検士補(土木)】
道路構造物及びその点検についての基礎的な知識と技術(点検の実施及び個別変状判定の補助、点検記録の登録等)を有する技術者
【高速道路点検診断士(施設)】
道路施設構造物、施設構造点検及び施設全般についての高度な知識と技術を持ち、その点検に関して指導的立場となる者としての能力(施設点検計画の立案、報告書等作成、健全性の総合的な診断、施設設備全体の総合評価等)を有する技術者
【高速道路点検士(施設)】
道路施設構造物及び施設構造点検についての全般的な知識と技術を持ち、その点検に関して中心的立場となる者としての能力(施設構造点検の実施、個別変状の判定、点検記録の登録等)を有する技術者
【高速道路点検士補(施設)】
道路施設構造物及び施設構造点検についての基礎的知識と技術(施設構造点検の実施及び個別変状判定の補助、点検記録の登録等)を有する技術者
試験内容
筆記試験と講習を受講する必要があります。
試験科目
以下のような範囲から出題されます。
- 技術者倫理
- 高速道路構造の基本
- 安全の基本
- 法令関係
- 点検の基本
- 点検時の着眼点
- 舗装・付属物、橋梁、トンネル、土木、カルバート
- 健全性の診断
- 橋梁、トンネル、土工
申込み期間
例年、5月〜6月くらいに申し込みの受付が行われています。
試験日
例年9月〜10月あたりに試験と講習が実施されています。
試験地
例年、札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡の7カ所で実施されています。
受験料
それぞれ以下の受講及び受験料が必要です。以下のきんがkは新規の場合です。更新の場合は価格が異なります。
【高速道路点検診断士(土木)】
79,200円
【高速道路点検士(土木)】
76,500円
【高速道路点検士補(土木)】
26,100円
【高速道路点検診断士(施設)】
74,700円
【高速道路点検士(施設)】
66,600円
【高速道路点検士補(施設)】
26,100円
問合せ先
公益財団法人高速道路調査会 事業部
〒106-0047
東京都港区南麻布2-11-10 OJビル2階
TEL:03-6436-2080
FAX:03-6436-2098
E-Mail:tenken@express-highway.or.jp
高速道路点検診断士・点検士についてのコメント
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