インフラ調査士について
この記事は、文字実が執筆しました。
インフラ調査士は、点検に特化した公的資格で、日本非破壊検査工業会が2015年に創設しました。
国土交通省の技術者資格登録制度では、鋼橋やトンネルなど5部門で登録されています。
5年ごとの更新が必要で、2019年前期からは法令の改正点や最新の点検技術、点検事例などについての更新講習・更新試験をeラーニングにより実施することになりました。
2020年後期からは、新規受講講習会の一部にもeラーニングが導入されました。
我が国の橋梁やトンネルなどの構造物は、高度経済成長期に集中的に建設されてました。それから時間が経過し、今後急速にそれらの建造物が老朽化していくことが懸念されています。
橋梁やトンネルなどの施設を適切に管理し、長寿命化を図ることが、私たち国民の社会資産の有効活用という点から重要な課題になっています。
このような状況を踏まえて、2014年5月に道路法施行規則の「道路の維持又は修繕に関する技術的基準等」が改正されました。
それによって、5年に1回の頻度で点検を行うことや、点検・診断結果を記録・保存することが義務付けられました。
このような背景から、日本非破壊検査工業会は、道路施設の点検担当業務を対象として国の定める法令・基準などに基づき、確実に点検業務が実施できる技術者の育成、確保を目的に、「インフラ調査士」資格制度を創設しました。
資格を取得するためには、初手いこう講習を受けて、試験に合格する必要があります。
インフラ調査士の概要
受験資格
以下のいずれかの要件を満たす者に受講資格が認められています。
- 非破壊試験技術者(JIS Z 2305資格保有者):RT,UT,PT,MT,ET,STレベル不問
- 日本非破壊検査工業会 コンクリート構造物の配筋探査技術者(土木),(建築)
- NDIS 0602 非破壊検査総合管理技術者
- NDIS 0604 赤外線サーモグラフィ試験技術者
- NDIS 0605 もれ試験技術者
- 3年以上のインフラ点検実務経験者(直近3年間で120日以上)
試験内容
インフラ調査士講習会の受講と試験によって実施されています。
試験は、1次の学科試験と2次の実務試験によって実施されています。
試験科目
以下の範囲から出題されます。
- NDIS 3418(コンクリート構造物の目視試験方法)による目視試験の基礎知識
- 道路施設(橋梁、横断歩道橋、トンネル、舗装、土工構造物、道路附属物)について、関連法規、国の技術基準・要領による点検方法、点検結果の判定(対策区分の判定)、健全性の診断、対策措置、点検記録の作成などの知識
- 点検・診断のための非破壊検査技術
申込み期間
例年、以下の期間に申し込みの受付が行われています。
前期:2月〜3月くらい。
後期:8月〜9月くらい。
試験日
例年以下の期日に実施されています。
前期:1次試験は5月の中旬くらい。2次試験は7月中旬くらい。
前期:1次試験は11月の中旬くらい。2次試験は2月中旬くらい。
試験地
例年、以下の試験地で実施されています。
1次試験は、東京、大阪、福岡の3カ所で実施されています。
2次試験は、東京のみで実施されています。
合格発表日
例年、以下の期日に合格発表が行われています。
前期:1次試験は6月の上旬くらい。2次試験は9月中旬くらい。
前期:1次試験は12月の中旬くらい。2次試験は3月上旬くらい。
受験料
以下の講習料・受験費用が必要となります。
【新規】
講習会:50,000円(テキスト代含む)
1次試験:講習会費用に含まれます。
2次試験:10,000円(1科目)
【再試験】
1次試験:10,000円(1科目)
2次試験:10,000円(1科目)
【更新】
更新講習・試験(eラーニング):3,000円(1科目)
【その他】
資格登録申請料:10,000円+税
更新認証申請料:4,000円+税
インフラ調査士講習会用テキスト:単独の販売は行われておりません。
問合せ先
一般社団法人 日本非破壊検査工業会 資格試験センター
〒101-0047
東京都千代田区内神田2-8-1 冨高ビル3階
Tel:03-5207-5960
Fax:03-5207-5961
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