道路橋点検士(補)について
この記事は、文字実が執筆しました。
道路橋点検士は、一般財団法人橋梁調査会が実施・運営している資格で、道路橋の点検を担う技術者のさらなる技術向上や点検結果の精度・信頼性の確保を図ることを目的にしています。
道路橋を点検し、国が定める橋梁定期点検要領に基づく調書を正確に作成できる技術者を認定します。
国土交通省の技術者資格登録制度では、鋼橋とコンクリート橋の点検業務で登録されており、民間資格の1つです。
2014年度に創設され、これまでに約7550人が保有しています(2020年12月時点)。
資格を取得するためには、橋梁調査会が開催している技術研修会を受講しなければなりません。
3日間の日程で実施されており、講義、実際の橋での点検実習、点検結果の調書作成などが行われる。
講習の最後に点検の基本知識などを問う終了試験が行われ、それに合格して、道路橋の定期点検や診断業務の1年以上の経験があれば資格の登録申請ができます。
道路点検士補は、研修会を受講することと、終了試験に合格することは道路点検士と同じですが、業務経歴が問われません。
道路点検士、道路点検士補ともに、資格登録後、4年ごとの資格更新が必要となります。
道路橋点検士(補)の概要
受験資格
道路橋点検士技術研修会の受講要件は以下の通りです。学歴に応じて必要な実務経験の年数が異なります。
【大学院・大学、高等専門学校(専攻科)】
指定学科修了・卒業の場合、実務経験3年以上。指定学科以外を修了・卒業の場合は実務経験5年以上。
【短期大学(専門学校を含む)、高等専門学校】
指定学科卒業の場合、実務経験5年以上。指定学科以外を卒業の場合は実務経験7年以上。
【高等学校】
指定学科卒業の場合、実務経験7年以上。指定学科以外を卒業の場合は実務経験9年以上。
指定学科というのは、土木工学、農業土木学、鉱山土木学、都市工学、衛生工学、交通工学又は緑地・造園学に関する学科を意味します。
ただし、下記の資格を保有している人は、橋梁に関する技術的な実務経験は不要です。
- 技術士(総合技術監理部門、建設部門)
- 土木鋼構造診断士(一般社団法人日本鋼構造協会)
- コンクリート診断士(公益社団法人日本コンクリート工学会)
- コンクリート構造診断士(公益社団法人プレストレストコンクリート工学会)
- RCCM(一般社団法人建設コンサルタンツ協会)部門は問わない。
- 特別上級、上級、1級土木技術者(公益社団法人土木学会)鋼構造又はコンクリート構造の専門分野
- 1級土木施工管理技士
試験内容
道路橋点検士技術研修と修了試験によって実施されています。
研修会はテキストを使った講義、点検実習により実施されています。修了試験は筆記試験によって実施されています。
試験科目
以下のような範囲から出題されます。
- 橋梁点検の現況
- 橋梁点検一般
- 損傷種類および損傷程度の評価基準と解説
- 定期点検結果の記入要領の解説
- 鋼橋の点検
- コンクリート橋の点検
- 下部工の点検
- 鋼橋の補修・補強
- コンクリート橋の補修・補強
申込み期間
例年、12月下旬くらいから翌年2月の中旬くらいまで申し込みの受付が行われています。
試験日
例年3月上旬頃に実施されています。
試験地
東京のみで実施されています。
受験料
以下の受験手数料が必要です。
【道路橋点検士技術研修会】
受講料、60,500円。再受講料、24,200円。
道路橋点検士更新講習会
6,600円
【登録料】
道路橋点検士、5,500円(更新時は3,300円)。道路橋点検士補、3,300円。
【再発行手数料】
道路橋点検士、3,300円。道路京点検士補、3,300円。道路橋点検士技術研修会修了証、2,200円
問合せ先
一般財団法人橋梁調査会 企画部技術研修室研修担当
TEL:03-5940-7746
E-Mail:kensyu@jbec.or.jp
参照:一般財団法人橋梁調査会
道路橋点検士(補)についてのコメント
道路橋点検士(補)について詳しい人や何か知っている人からのコメント(体験談等)を募集しています。
道路橋点検士(補)に興味がある人に役立ちますので、知っていることがあれば何でも大丈夫ですので、ぜひコメントをお願い致します。
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