ビジネスマネージャー検定について
この記事は、文字実が執筆しました。
ビジネスマネージャー検定試験は、商工会議所によって実施されているビジネスの管理職(マネージャー)に必要な知識を学べる検定試験です。
2015年の7月からスタートした新しい検定試験で、日本の三代経済団体の1つである日本商工会議所が実施している検定試験ということで公的資格の1つとして位置付けることができるでしょう。
マネージャーの役割は「チームとして成果を出すこと」であり1プレイヤーとして求められる能力とは異なるものが要求されます。
チーム内での円滑なコミュニケーション、人材の育成、業務管理、リスク管理などマネージャーのや仕事をこなすためには非常に幅広い知識とスキルが必要になります。
ビジネスマネージャー検定は、「人と組織のマネジメント」「業務のマネジメント」「リスクのマネジメント」の3つのカテゴリーに分けて、管理職に必要な実践的な知識を網羅的かつ体系的に学べるようになっています。
管理職に就任する前に必要な知識を勉強しておくことで、多くの不安を解消することができますし、仕事を始めた後も実践の中で理論的な裏付けを確認することができ自信を持って仕事ができます。
また、ビジネスキャリア検定に合格しているという事実によって、マネージャーとして必要な知識を備えている事を客観的に証明できるので、社内での昇進や就職・転職に少なからず役立つことでしょう。
MBAなどは長時間に渡る実践を通じてビジネススキルを学んでいくため真の意味での地力が身につきますが、膨大な時間と費用がかかるというデメリットがあります。
このビジネスマネージャー検定は、管理職に必要な最低限の知識(インプット)の部分を網羅的・体系的に短時間・低コストで学ぶことができるのが大きなメリットです。
自分のペースで学習することができるため、学生でも社会人が仕事ををしながらでも合格を目指せます。
すでに管理職として働いているけど不安がある人、ビジネスマネージャーを目指したい人、起業したい人などにおすすめの検定試験です。
知名度の高い商工会議所が実施している検定試験なので持っているとそれなりに評価されると思うので、持っておいて損は無いでしょう。
ただ、以下の表のように2015年と2016年度を比較すると受験者数が減少しているのが少し気になるところです。
2016年度 試験結果(全国分)
回 | 試験日 | 受験者(人) | 実受験者(人) | 合格者(人) | 合格率(%) |
---|---|---|---|---|---|
第3回 | 7月17日(日) | 5,872 | 5,374 | 3,461 | 64.4 |
第4回 | 11月13日(日) | 5,525 | 5,006 | 1,224 | 24.5 |
年度合計 | 11,397 | 10,380 | 4,685 | 45.1 |
2015年度 試験結果(全国分)
回 | 試験日 | 受験者(人) | 実受験者(人) | 合格者(人) | 合格率(%) |
---|---|---|---|---|---|
第1回 | 7月19日(日) | 7,493 | 7,106 | 5,158 | 72.6 |
第2回 | 12月20日(日) | 7,388 | 6,763 | 2,694 | 39.8 |
年度合計 | 14,881 | 13,869 | 7,852 | 56.6 |
検定がスタートした2016年は頑張っていろんなプロモーションをして受験者数を集めたのだと思われますが、それを差し引いても2割以上も受験者数が減少するというのはちょっと将来性が心配です。
いずれにせよ、まだスタートしたばかりの検定試験なので検定の価値はまだ判断できないし将来性も未知数です。
ビジネスマネージャー検定の概要
受験資格
学歴、年齢、性別、国籍による制限はありません。誰でも受験することができます。
試験内容
マークシート方式による選択問題で実施されています。
100点満点で、制限時間は2時間。
試験科目
公式テキストの中から知識と応用力が問われます。また最近の時事問題などが出題される場合もあります。
- マネジャーの役割と心構え
- 人と組織のマネジメント
- 業務のマネジメント
- リスクのマネジメント
など。
合格基準
100点満点中、70点以上で合格となります。
申込み期間
年2回、それぞれ以下の期間に受付されています。
- 7月試験:5月〜6月くらいに受付
- 11月試験:8月〜9月くらいに受付
試験日
例年、1年に2回以下の期日に実施されています。
- 7月の第3日曜日くらい
- 11月の第2日曜日くらい
試験地
全国の都道府県の主要都市で実施されています。
合格発表日
例年、以下の期日に成績表の発送がなされています。
- 7月試験:8月中旬に発送
- 11月試験:12月中旬に発送
受験料
以下の受験料が必要です。
6,480円(税込)
問合せ先
東京商工会議所検定センター
TEL:03-3989-0777(10:00〜18:00 土日祝除く)
ビジネスマネージャー検定についてのコメント
ビジネスマネージャー検定について詳しい人や何か知っている人からのコメント(体験談等)を募集しています。
ビジネスマネージャー検定に興味がある人に役立ちますので、知っていることがあれば何でも大丈夫ですので、ぜひコメントをお願い致します。
1件
HN(ハンドルネーム):眠る羊 | 2023-05-08 13:35:28
ビジネスマネージャーの資格取得を通して、管理職が必要とするマネジメントに関する知識を習得することができます。2015年に第1回の検定が実施された新しい資格です。私は第1回検定を受験して、合格しました。
学習する分野は3つに分かれていて、はじめに組織統制や人材の育成に関する「人と組織の管理」について、つぎにタスク管理や課題に応じた企画や戦略の立案に関する「業務の管理」について、さいごに業務をとりまく様々なリスクやコンプライアンス、メンタルヘルスやハラスメントに関する「リスク管理」についてです。試験勉強は、公式テキストが販売されていて私も試験勉強にはそのテキストを買って何度も読み込みました。重要事項やポイントになる部分はマーカーで色を付けて目立たせるようにして、記憶に残りやすいようにしました。私が受験した時には、まだ問題集がなかったので、覚えにくいと感じたところはテキスト内容をノートに書き出して、マーカーでチェックした部分をカッコにしてオリジナルの穴埋め問題を作って覚えられるように工夫をしてみました。公式テキストの改訂版と問題集については2016年12月末に発売が予定されているようなので、今後この試験を受けられる方はすこし勉強がスムーズに進められるかもしれませんね。
私は現在非正規雇用で働いていて、商社の営業部門で事務をしています。そのため管理職でもありません。しかし、勤続年数が長くなるにつれて業務で裁量を与えられる部分が多くなってきていることや、後輩の指導などを行う機会もあることから、業務管理やマネジメントについての知識が必要だと感じるようになりました。それまで、業務の中で経験してきたことについて何があるべき方法なのか、この資格の勉強を通じて知識として裏付けができたことで、業務の進め方についてこれまでよりも自信を持てるようになりました。また上司の指示を受けて業務を行うときも、右から左へ支持されたことだけを行うのではなく、タスクの周辺事項や懸案されることなどを予測して予め確認をしておくことなどプラスアルファの仕事ができるようになってきたと思います。資格を取った効果かはわかりませんが、収入も少しだけアップしましたよ。