高齢者入浴アドバイザーについて
この記事は、文字実が執筆しました。
高齢者入浴アドバイザーは、2016年3月に設立された一般社団法人高齢者入浴アドバイザー協会によって実施されている民間資格です。
私たちの日本では、これから急速に高齢化が進み、2060年ごろには国民の約2.5人に1人が65歳以上、4人に1人が75歳以上という、世界でも類をみない超高齢化社会が訪れると予想されています。
残念ながら人口動態というのは、そう簡単に変えられるものではなく、今から大きな改革をしたとしても、その成果が出るのは数十年後になるので、この予想はほぼ間違いなく現実のものとなります。
現在、厚生労働省の発表によると高齢者の入浴にかかわる死亡者数は年間およそ19,000人と推定されており、特に家庭での溺死者数は4,866人(2014年)と、この10年間で約1.7倍に増加しています。
これは交通事故で死亡する人の4倍以上という数字であり、あまり一般的には知られていないものの大きな社会問題なのです。
最近では、高齢者の入浴に関わる死亡事故の研究が進んでおり、脱衣所や浴室の温度、お湯の温度、入浴時間、入浴方法など、事故の危険を回避できそうなポイントが明らかになりつつあります。
しかし、それらの知識がほとんどの人に正しく伝えられておらず、実際には活用されていないことから事故は増加し続けています。
そこで、高齢者の入浴にかかわる事故を減らすために、分かりやすく誰もが実践できるプログラムとして世間に定着させるということを目的として高齢者入浴アドバイザーの資格が創設されました。
まだできたばかりの新しい資格なので将来的な価値は未知数ですが、福祉や介護の仕事に携わる人、自宅で入浴などの介護をする事のある人など、幅広い人に学んでいただきたい資格です。
高齢者入浴アドバイザーは、他の多くの民間資格が高額な講習料などが必要とされているのに対して、公式教本、切手、資格認定料の合計で3,818円で取得できます。
とても懐に優しい良心的な資格制度ですので、誰でも気楽に挑戦できるのも魅力です。
高齢者入浴アドバイザーの概要
受験資格
特に受験制限は特にありません。誰でも受験することができます。
レベル
高齢者入浴アドバイザーとして認定された人の中で、さらに自分でセミナーを開催するなどしたい場合は認定講師へのステップアップができます。
試験内容
筆記試験で実施されています。
公式テキストである「高齢者の安全入浴に関する教本」の中にある認定テストハガキに回答を記入して申請すると審査により資格を習得できます。
試験科目
以下のような内容を学習します。
- 高齢化の現況
- 高齢者の事故
- 高齢者の身体的特徴
- 入浴の一般的基礎知識と入浴の効果
- 正しい入浴法
- 温泉入浴
- 高齢者入浴アドバイザーの役割
合格基準
高齢者入浴アドバイザーとしてどう行動するかなどの明確な考えを持っている人が認定されます。
申込み期間
随時受付されています。
試験日
いつでも受験することが可能です。
試験地
全国どこでも自宅で問題に回答して郵送で申請ができます。
受験料
資格取得のためには以下の費用が必要です。
- 教本代(756円)
- ハガキ切手代(62円)
- 資格認定料(3,000円)
- 合計:3,818円
問合せ先
一般社団法人 高齢者入浴アドバイザー協会(Elderly Bathing Advisers Association)
〒103-0022
東京都中央区日本橋室町一丁目 13番1号 DKノア4階
TEL:090-7733-0828
高齢者入浴アドバイザーについてのコメント
高齢者入浴アドバイザーについて詳しい人や何か知っている人からのコメント(体験談等)を募集しています。
高齢者入浴アドバイザーに興味がある人に役立ちますので、知っていることがあれば何でも大丈夫ですので、ぜひコメントをお願い致します。
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