保育士試験について
この記事は、文字実が執筆しました。
このページでは指定保育士養成施設を卒業していない人が保育士の資格を取るための保育士採用試験について説明しています。保育士の資格についてはこちらのページをご覧下さい。
保育士の資格を取得するためには2つの方法があります。
1つは指定保育士養成施設で所定の課程・科目を履修して卒業し、実習を経て保育士資格を取得する方法です。
そしてもう1つがこのページで解説している保育士試験に合格する方法です。
保育士試験を受験するためには大学や短大を卒業しているなどの受験資格が必要ですが、それさえクリアすれば、頑張って試験に合格する事で保育士の資格を取得する事ができます。
専門の保育士養成学校などを出ていなくても、普通の短大や大学を卒業している人であれば、誰にでもチャンスがあります。
最初から保育士になるつもりで保育士養成学校に入学した人はいいのですが、そうではなく当初は保育士になる予定はなくて通常の短大や大学を卒業して、その後に保育士に興味を持ち始めたという人におすすめのルートです。
社会に出て働き始めて社会経験を積み、その中で福祉、教育など仕事、子どもに関わる仕事などに興味を持ち進路変更したという人はたくさんいます。
保育士試験の概要
受験資格
以下のような受験制限があります。
短期大学または大学に2年以上在学し、必要以上の単位を取得している事が必要です。
また見込みの段階でも受験する事は可能です。ただその場合には合格しても仮の状態であり、後日卒業や単位取得して始めて合格が有効になります。
試験内容
多肢選択式のマークシート方式の試験と筆記試験と実技試験によって実施されています。
科目別の合格制が採用されており、一度合格した科目については翌々年までの3年間有効となり、次の試験では受験する必要が無くなります。
試験科目
以下の範囲から出題されます。
【筆記試験】
- 社会福祉
- 児童家庭福祉
- 保育の心理学
- 子どもの保健
- 子どもの食と栄養
- 保育原理
- 教育原理
- 社会的養護
- 保育実習理論
【実技試験】
以下の3分野から2分野を選択します。
- 音楽表現に関する技術
- 造形表現に関する技術
- 言語表現に関する技術
合格基準
筆記試験、実技試験ともにそれぞれ6割以上の得点で合格となります。
試験日
例年以下の時期に実施されています。
筆記試験:8月上旬
実技試験:10月中旬
試験地
全国で実施されています。
免除項目
幼稚園教諭免許状を有する者は実技試験が免除されます。
受験料
12,905円(受験手数料12,700円+郵送料205円)
問合せ先
一般社団法人 全国保育士養成協議会
〒171-8536
東京都豊島区高田3-19-10
TEL:03-3590-5551
FAX:03-3590-5591
E-mail:soumu@hoyokyo.or.jp
保育士試験についてのコメント
保育士試験について詳しい人や何か知っている人からのコメント(体験談等)を募集しています。
保育士試験に興味がある人に役立ちますので、知っていることがあれば何でも大丈夫ですので、ぜひコメントをお願い致します。
4件
HN(ハンドルネーム):Steve | 2023-05-08 15:14:04
現在30歳になる男性です。保育士の資格を取得しようと考え始めたのが2012年のことです。保育園の国家試験を4回受験し、2017年2月に晴れて保育士資格を取得しました。2012年当時、学童保育でアルバイトをしていて、子どもと関わる仕事に魅力を感じたのがきっかけでした。ただ自分は小学生より乳幼児に、より興味がありました。人格が出来上がるその大事な瞬間を、子どもたちと一緒に過ごしたいと感じたからです。
学校に通い保育士資格を取得する方法もありますが、僕は国家試験を受験する道を選びました。両親には大学に行かせてもらったので、さらに経済的負担をかけたくはなかったですし、仮に働きながら夜間学校に行くとしたら、3年はかかってしまいます。出来ることならすぐにでも資格が欲しかったですし、経験を早く積みたかったので、認可外保育園で働きながら受験することにしました。
実践の場が得られると思い働き始めた保育園ですが、それはそれは激務の職場でした。慢性的に人手が足りず、毎日11〜12時間、くたくたになるまで働きました。勉強をする暇などなく、試験1年目はほとんど何も勉強せずに臨みました。
しかし幸い、全9科目のうち4科目を合格することができました。この調子で2年目で全科目を合格する意気込みでいました。
保育園で働き始め2年目になる頃には、仕事にも慣れ、ある程度時間の融通も利くようになってきました。そこで2回目の試験では、1ヶ月半前から園を14時半に上がらせてもらい、勉強に集中できる環境を整えました。しかし1年目で思いのほか簡単に4科目合格できたこともあり、今回で全て合格できるだろうと楽観視していたのかもしれません、結果は残り5科目中3科目が不合格でした。
3年目には何がなんでも合格しなければなりませんでした。というのも、1年目に合格した科目の有効期限が3年で切れてしまい、4年目は再度受験し直さないといけなくなるのです。次こそは、という気持ちで、仕事も試験2ヶ月前からほとんど入れず試験に臨みました。しかし結果は1科目不合格。このときばかりは悔し涙を流しました。
しかし政府の意向で、その年から試験が年に2回に変わったのです。地域限定の保育士、という扱いになり、合格しても3年間は受験した地域でしか有効でない、というもので、4年目以降に全国で機能する保育士資格が与えられる、という制度でした。それでも構わない、と思い受験しました。
3度目の正直ならぬ4度目の正直で、ようやく合格を果たしました。こんなに苦労すると思わなかった資格試験でしたが、合格したときには感慨もひとしおでした。この経験は単に資格が取れた、というだけでなく、自信にも繋がり、それ以上の価値を自分に与えてくれたと思っています。
HN(ハンドルネーム):豆心 | 2023-05-08 15:14:17
結婚をしてから保育士資格を取得しました。と、いうのも、結婚をして旦那の転勤による引っ越しのために、それまで勤めていた会社を退社せざるを得なかったのですよね。
それで私はもともと働くのが好きだったこともあって、「仕事をしていない毎日」というものが、なんとも張りがなく感じてしまって…。
かといって、専業主婦にもハマれず、しかし引っ越し先はアルバイトでも仕事がほとんどないような土地でしたので、まあ言ってしまえば暇を持て余してしまったのですよね。
それで挑戦したのが「保育士資格取得」です。友達より「保育士の資格って、大学出てれば試験で取れるよ」と聞きましたので。なんでも、大学にて62単位(大学2年次程度)を取得していれば、受験資格があったのです。
ですから挑戦してみることにしたのです。それにこれから子育てをするにあたって、保育士の勉強は役に立つことだと思いましたし。
私が受験した当時は、筆記試験の資格10科目(現在は8科目)で、それを2日間に渡って受けます。この筆記試験に合格したら次は実技試験に進みます。
実技は、絵画(イラスト制作)、音楽(楽器を歌いながら演奏)、言語(素話)のうち2科目を受験します。これに合格したら、晴れて保育士資格が取得できます。
こう言っては失礼な言い方ですが、真面目に大学受験をした人ならば筆記試験は十分合格できるぐらいだと思います。私は4月から勉強をはじめて、8月の試験に間に合いました。
また、ピアノを習っていた経験があればかなり有利だと思いますので。楽しく受験できたと思います。
HN(ハンドルネーム):kazumin | 2023-05-08 15:14:27
令和2年後期受験し、合格しています。
平成3年3月31日以前に高校を卒業していれば、高卒でも受験資格があります。
私の場合は平成元年卒(昭和63年度卒業)なので、高卒で受験しています。
また、仕事の関係で介護福祉士を取得していたので、「子ども家庭福祉」「社会福祉」「社会的養護」の3科目は受験免除となりました。
他の方も書いていますが、受験は年2回、合格科目は3年間有効となります。
前期試験で一部合格の場合は、その後5回受験することが可能となりますので、頑張って下さい。
HN(ハンドルネーム):こう | 2023-05-08 15:14:39
子どもに関わる仕事がしたくて教育大学に入学しました。ところが、入学した学部でとれる免許は初等教育、つまり小学校の教員免許のみであることが入学後にわかりました。
どうしても保育園で働きたいと思ったので保育士免許が必要であると考え、参考書類を何冊も買うよりは、と選んだのが大手スクールの通信講座でした。
保育士試験は、保育原理、教育原理及び社会的養護、児童家庭福祉、社会福祉、保育の心理学、子どもの保健、子どもの食と栄養、保育実習理論の八分野の筆記試験と一般保育・言語・音楽・絵画制作のうちから選んだ実技試験2科目を受験します。ユーキャンの保育士講座では約六万円で筆記試験・実技試験共に網羅してくれ、添削などもしてくれるので自分の生活時間に合わせてちょこちょこ勉強ができました。
また、保育士試験は年に一回行われますが(最近では年に二回になったようですが)一度合格した筆記試験科目は3年間有効なので、この制度を利用しました。
まず、テキストで自分が勉強しやすい分野を4科目に絞り、集中的に勉強していって4科目分のみ合格し、次の試験までに残り科目を勉強してまた4科目を受験し合格しました。その後実技のテキストや動画を元に勉強を重ね、実技試験に合格して勉強を始めてから約2年で無事に保育士試験に合格することができました。
保育士の求人は今現在比較的多いので、その後保育士として無事に就職することができ、また転職して別の保育園再就職することもできました。保育士は給料が多いわけではなく、仕事自体も精神的・体力的に厳しいお仕事ではありますが、現状では保育士資格を持っていると就職先が多いのが魅力だと思います。