溶接作業指導者は溶接の仕事に関わるなら持っておきたい資格の1つ

溶接作業指導者試験について

著者文字実のプロフィール写真この記事は、文字実が執筆しました。

溶接作業指導者とは、溶接施工現場において、的確な判断と指示・監督を行い、指導的役割を果たす経験豊かな溶接作業者のための資格で民間資格の1つです。

溶接作業及び関連作業の指導・管理を行うとともに、溶接技能者の技量向上にあたる「溶接作業指導者」の資格でありWES 8107「溶接作業指導者認証基準」に基づき溶接作業指導者の資格認証を行っています。

溶接作業指導者には、技量を必要とされる手溶接又は半自動溶接についての指導、教育及び関連する溶接作業の指導等を行い、熟練した溶接技能と実務経験が要求されます。

この資格を取得するためには、3 日間の『講習会・試験』が必要です。

  • 1日目:6時間30分
  • 2日目:6時間30分
  • 3日目:5時間15分+1時間の試験

講習会には、テキストが必要です。

自身で事前に購入・準備を行い、受講当日は、会場でのテキストの販売は行われないため、忘れないように注意が必要です。

テキストの予習をすることでより深い知識と経験を得ることができます。

『講習会・試験』この3日間を終了することで、ほとんど合格できると言われています。

『講習会・試験』会場が、大阪、東京、名古屋、福岡(会場はその年で変わる場合があります)と数カ所しかなく限定されます。遠くからの受験者は宿泊を必要とされますので、受験料と合わせて費用が掛かることを予定しておかなくてはなりません。

試験合格の通知を受け取ったら、所定の「認証の登録手続」を行わなければならず、手続を行わなかった場合資格は登録されないので忘れないよう注意しましょう。

また、認証の有効期間は3年とされており、有効期間満了前 4 ヵ月以内にサーベイ書類審査の申請を行い、適格性が維持されていることが確認された場合、引き続き 3 年間有効の「適格性証明書」が交付されます。この申請は2回行われます。

昨今、製造や建築で溶接工として活躍する「溶接女子」が注目されています。

溶接の仕事の魅力は、性別を問わず資格・技術の違いによって収入が全く違い、技術が向上すれば収入が増え、やりがいがあり一目置かれる職業です。

2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、インフラ整備等で溶接技能者の需要は増える一方で、技能や経験のある労働者の確保が課題となっているのが現状です。

日本では溶接に携わる女性の割合は全体の 0.5 %ほどで、今、溶接界では、女性の活躍を求めていると言われていますので、失業率も多い時代女性に限らず嬉しい就職事情かもしれません。

溶接と聞くと 3 K(キタナイ、キツイ、キケン)のイメージですが、それは溶接女子によって払拭される時代となりつつあるのではないでしょうか。

溶接作業指導者試験の概要

受験資格

以下のような受験制限があります。

  1. 年齢満25歳に達している者
  2. JIS Z 3801(手溶接)、JIS Z 3841(半自動)、JIS Z 3821(ステンレス)、JIS Z 3805(チタン)、JIS Z 3811(アルミニウム)又は公的な団体が実施する技能検定において、次の(a)(b)(c)のいずれかに該当する資格を保有している者、又は保有していた者。
  • (a)管の突合せ継手で裏当て金なしの資格保有期間が3 年を超えていること。
  • (b)板の突合せ継手で裏当て金なしの下向を除く異なる2つ以上の溶接姿勢の資格保有期間がそれぞれ 3 年を超えていること。
  • (c) 上記以外の場合で、下向以外の姿勢の資格保有期間が通算 9 年を超えていること(連続しなくてもよい)。ただし、2 種目以上の資格が重なった期間は重複して加算しない。

試験内容

試験内容は以下の通りです。

3日間の《筆記試験》と《講習会出席》が必要です。

1日目:7時間30分、2日目:6時間30分、3日目:5時間15分

試験科目

以下のような内容が出題されます。

《1日目》

  • 溶接指導の一般知識、非破壊試験
  • 被覆アーク溶接・厚板と高張力鋼の溶接及び切断

《2日目》

  • 半自動アーク溶接・薄板の溶接
  • ティグ溶接・ステンレス鋼の溶接

《3日目》

  • 溶接における品質管理と作業管理
  • 溶接構造物の強度と設計、安全衛生とその管理

合格基準

3日間の講習会の受講と筆記試験で合格点に達することを条件としていますが、合格基準点は非公開です。

申込み期間

例年、開催日の1ヶ月前までです。

試験日

例年、5月〜11月の間で、大阪、東京、名古屋、北九州の会場で日程が組まれます。

試験・講習会は、各会場1年に1回です。

試験地

例年、以下の試験地で実施されています。

大阪、東京、名古屋、北九州

試験地は、その年によって変更になる場合があります。

合格発表日

学科試験実施後、3ヶ月以内に通知されます。

受験申し込みの時に記入された送付先に書面にて通知されます。

※合格通知書には「登録申請書」と「郵便振替払込書」を同封されますので、認証登録料 10,800 円(税込)を郵便局より払込み、「登録申請書」に必要事項を記入して「振替払込請求書兼受領証(写し)」とともに申込先に送付が必要です。

免除項目

以下の免除項目があります。

●新規受講・受験:なし

  • WES 8103 資格保有 者の新規受講・受験:講習会1、2日は免除されます。
  • 再試験:講習会は免除されます。
  • WES 8103 による溶接管理技術者の資格保有者は 1 日目、2 日目の受講は免除されます。ただし、筆記試験範囲は 3 日間の講義内容の全範囲となります。
  • 講習会修了者で筆記試験が不合格の場合、その翌々年度までの間に 1 回に限り筆記試験を受験することかできます。その場合、講習会の受講は免除されます。

※WES=日本溶接協会規格

受験料

以下の受験料が必要となります。

  • 新規受講・受験:50,760 円(税込)
  • WES 8103 資格保有 者の新規受講・受験:19,440 円(税込)
  • 再試験:12,960 円(税込)

※WES=日本溶接協会規格

問合せ先

一般社団法人日本溶接協会
〒101-0025
東京都千代田区神田佐久間町4-20 溶接会館
TEL:03-5823-6325

参照:一般社団法人日本溶接協会

溶接作業指導者試験についてのコメント

溶接作業指導者試験について詳しい人や何か知っている人からのコメント(体験談等)を募集しています。

溶接作業指導者試験に興味がある人に役立ちますので、知っていることがあれば何でも大丈夫ですので、ぜひコメントをお願い致します。

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