MR(Medical Representative:医薬情報担当者)ってどんな仕事?
将来性(1-5点):
平均年収:640万円
MRとはMedical Representativeの略称で、日本語では医療情報担当者と呼ばれている職業です。
日本では「MR=営業職」と理解されがちですが、欧米ではMRは単なる営業マンではなく医療専門家の1つとして認識されています。
仕事内容は医師や薬剤師といった医療関係者に自社医薬品の製品情報を提供したり、副作用情報の収集を行うというのが教科書通りの説明になりますが、実際はもっと複雑です。
医薬品の情報提供は当然なのですが綺麗事でもあり、実際のMRの評価は自社医薬品をどれだけ売り上げたかで決まってきます。
売り上げによってボーナスも大きく変動します。
例えば、売上を上げて高評価を貰えた時には20歳代でも年収800万円程になる事もあります。
自分の努力と成績次第ですが20代の女性で年収800万円以上も稼げるのはMRの魅力の1つです。
MRに求められるのは薬を処方する医師とどれだけコミュニケーションを取って信頼関係を築き、どれだけ自社医薬品を使ってもらえるかです。
製薬会社という華やかな職場のようなイメージを持つ人もいるかもしれませんが、実際はたの営業職と同様に実績だけが全ての泥臭い仕事です。
昔、MRがプロパーと呼ばれていた時代は医師に対して過度な接待も行われ、その代わりに薬を使ってもらうようなこともありましたが、現在では規制も厳しくなり、そのようなことは少なくなっています。
ただ様々な薬が市場に出回っている中で、同じような薬効を持った薬もたくさんあります。
最終的にAかBかどちらの薬を使用しても良いという状況になれば、最終的には医師も人間なので人情や信頼関係で仲の良いMRの薬を処方したり、貢献度の高い製薬会社の薬が選択されるということも多々あります。
そのため、MRは自社医薬品を処方してもらえるように医師にアピールする必要があります。
MRは病院へ訪問して医師と面会し、薬のデータの紹介が学会情報を提供、そのような中で雑談等を交えて仲良くなり関係を深めていきます。
相手は医師なので会話のレベルも高いです。
そのため自社医薬品のみならずそれにまつわる疾患や、差別化を図るために他社の医薬品のことも知っておく必要があります。
医療技術はどんどん進んでいるので自身の知識を常に向上させる必要があるため、毎月のように社内勉強会、3か月に1度社内テストが実施されている製薬会社もあります。
大手の製薬会社では薬学部出身で薬剤師免許も取得しているという人が比較的多いのですが、文系の人もたくさんいます。
文系や一般理系の人は仕事を始めてからの勉強で苦労する事が多いのですが、そこは努力でカバーすればなんとかなります。
営業という意味ではMRは本当に大変な仕事ですが、紹介した薬が患者さんに役立たれているかと思うと遣り甲斐も感じられます。
MRは、コミュニケーション能力が優れ、また常に自身を向上されられる人に向いている仕事だと思います。
MR(Medical Representative:医薬情報担当者)はどうすればなれるの?
MRになるには資格や学歴が必ずしも必要という訳ではないのですが、医薬情報を扱う専門職であるため事実上4年制大学卒以上の学歴が求められます。
また、資格についてもMR認定試験というものに合格してMR認定証を取得しなければ事実上業界で仕事をする事ができないようになっています。
MR認定試験は、公益財団法人MR認定センターが実施している業界の自主的な試験で、法律上定められている訳ではありません。
医師、薬剤師、弁護士などのよう資格が無ければ仕事ができないという国家資格のようなものではないため、MR認定試験に合格していなくても法律上は自由にMRの仕事をすることはできます。
ただ、現実にはMR認定証を持っていない者の営業を禁止している医療機関もあったり、MR認定証を持っていないと医師に相手にされなかったりということがあるため、MRとして働くためにはMR認定試験に合格していることが必須となります。
したがって、MRとして働きたい人は、最低でも4年制大学を卒業しておく必要があります。
難関大学と言われている大学の理系の学科で卒業していれば就職の際に有利になるでしょう。
また、薬剤師試験に合格している事も就職活動で有利になります。
MR認定試験については、製薬会社などに入社後、半年くらいの導入教育(研修)を受けて、その後MR認定試験を受けます。
合格するとMR認定証が得られます。
ほとんどのMRがこの試験に合格していますが、ただの登竜門的な感じで実際の仕事でその認定証を提示することは一度も無いということもあるようです。
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