高校教師ってどんな仕事?
将来性(1-5点):
平均年収:600万円
高校教師というのは言うまでもないことですが、高等学校における先生のことです。
しかし、高校教師と一口に言っても、いろいろな形態がありますので、高校教師になるために必要な資格や働き方などを少し詳しく説明します。
どういった科目を教えるのか、公立なのか私立なのか、正規職員なのか嘱託なのかといった違いがあります。
公立と私立のどちらを目指すのか、これは個人の考え方次第です。
どちらがあっているのかに関しては本人しか分かりません。
実際に働き始める前の大学在学時代などに自分はどちらに向いているかを考えていても、実際に働いてみればその考え方も変わってくる可能性もありますので、ある程度柔軟に対応していく必要があります。
いずれにせよ高校教師は教育者という立場に立って、人を教育する仕事を行うわけですから、生徒の人生を左右するような大きな影響を与えることになります。
したがって、仕事の内容としては心身ともに大変ですが、やりがいという面では他のあらゆる職業の中でも上位に入るでしょう。
本当に人を育てるという高い志を持っている人にとっては最高の仕事だと思います。
次に収入面について説明します。
公立に関しては何といっても安定した公務員扱いです。
成功報酬やストックオプションのような個別の体系はありません。あくまでも一つ一つの手当てが付与されていくだけです。
一方で私立の高校に関しては、学内での昇進や昇格によっても年収が大きく変わってきます。年収が大きく上がることもあれば、逆に年収が下がり、場合によっては首を切られるということもあります。
公立はどちらかと言えば安定を望む人に向いており、私立は実力主義の一般企業に就職するのに近いです。
公立高校の場合公務員としての待遇になりますので、45歳くらいまで勤めた場合の平均年収は約740万円くらいで、福利厚生も充実しているのも魅力的です。
一般の民間企業の平均的な人の収入よりもかなり高い収入を得ることができます。
また私立高校は、各学校によって独自の歴史・文化・校風があるので、それに自分の価値観などが合うかどうかも重要です。
まだまだ不況感ただよう現在の日本において、公立の高校教師なら公務員であるため毎年のように収入は上がり安定しているため、なりたい職業の一つにあげられてます。
「でもしか先生」という言葉があるように、一部にはやる気があまりなく安定した収入だけを目当てに仕事をしている人がいるのも現実ですが、本当は人を育てるという高い志を持った人になって欲しい職業です。
高校教師は担当科目を教えることは勿論ですが、様々な悩みをかかえている思春期の高校生を相手にする仕事です。
中学→高校→大学→教員の流れで大きな挫折を経験することもなくストレートで高校教師になった場合、頭でっかちとなったり、自分はできるのに、なぜ生徒は理解しない……と壁にぶつかることもあります。
壁と格闘しながら教員も成長し人間が大きくなり、1年、2年、3年……と経験を重ねるうちに「本当の先生」になる場合もあります。
逆に、高校卒業後、一旦、就職して働いた後、通信教育で学び教員になった人が、様々な経験をしているからこそ、大きな心で生徒たちを指導できているということも少なくありません。
様々な価値観を持った高校教師たちが互いに認め合って協力し、よりよい教育……いえ共(とも)に育つ「共育(きょういく)」であってほしいものです。
公立の高校教師の場合には、数年に一度は転勤がありますが、基本的には同じ都道府県の中での転勤なので転居を伴うことなどは可能性として非常に低いと考えられます。
高校教師はどうすればなれるの?
高校教師になるためには、教員免許を取得していることと教員として採用されることの2つの条件が必要です。
教員免許の取得方法は、
- 教員養成のための教育大学で学ぶ
- 一般の4年制大学で教員免許を取得する
- 大学の通信教育で学ぶ
この三種類があります。
教員免許を確実に取得できる順としては、1→2→3になります。
教育大学で学ぶメリットは、教員養成を目的としているため効率的に単位取得できるようにカリキュラムが組まれていることに加え、様々な教育関連事項を学べることです。
一般の4年制大学で教員免許を取得する場合、教育学科で学ぶなら1の教育大とほぼ同じ程度の効率で教員免許を取得できます。
ただし教育学科以外で履修するとなると、その学科で学ぶ科目の他に教員免許に必要な単位も取得する必要があるため負担が大きくなります。
まだまだ知らない人も多いのですが大学の通信教育で教員免許を取得することも出来ます。
通信教育の場合には通学する負担は無いものの取得できる科目が限られていたり、自学して規定数のレポートを提出し、科目試験を受け単位を取得していく大変さがあります。
しかしながら、やる気を維持し集中して学習できるなら、教員免許に必要な単位を早めに取得し、教員採用試験の準備期間を作れるというメリットもあります。
通常の大学に通った場合、1科目は1年間かけて学習しその科目の単位を取得します。
他方で、通信教育の場合、単位数分のレポートを提出し合格するして、次にその科目試験に合格して単位認定になるので1科目を1年間勉強する必要がありません。
単位を取得したらその科目の学習は終わりになるため、取得しやすい科目からどんどん単位を取っていき、不得意科目を後回しにするなど、自分のペースで学習を進めることができます。
学習に集中できる人なら、大学に通うより効率的に、早く、教員資格に必要な単位は取れます。
通信教育というと孤独に独学するイメージが強いかもしれませんが、スクーリングで友達ができると、お互いに刺激しあったり、レポートや科目試験のポイントを教えあったり、大学の多くは科目試験の過去問題集も提供していることが多いので、ひとり孤独に独学ということにはなりません。
高校卒業後、一旦、就職して働いた後、教員を目指す人の多くは通信教育を利用することが少なくありません。
自分自身で専門分野を体育なのか、数学なのか、英語なのか、はたまた音楽なのか決めた上で教員免許をとりましょう。
といっても、卒業するだけであれば大学で必要な授業を受講しておくだけなのでそれほど大変なことではないと思います。
実際に大変なのは高等学校の教員免許を取得したあと採用されるかどうかです。
公立の高校教師に採用されるためには、都道府県や政令指定都市で実施される教員採用試験に合格する必要があります。
一般教養や専門科目のペーパー試験、集団討議、個別面接など、都道府県や政令指定都市により試験内容は異なります。
通常の公務員と同じく、公務員試験に近いものだとご認識頂ければ問題ないのではないでしょうか。
人口も減っていることも踏まえると一時期よりもハードルは下がっているとはいえ、かなりの勉強が必要になると思います。
公立の高校教師になるためにはこの試験をパスしてこそ、ようやく道が開けるということになります。
ここで注意すべきなのが、「試験合格」=「採用(翌年からすぐ仕事開始)」ではないことです。
試験に合格しても教員枠(わく)がいっぱいの場合、「採用待ち」状態になります。
人により採用のタイミングはバラバラですが、合格者名簿に登録されているため枠があけば随時採用されるはずです。
採用までの間、臨時講師として雇用されることも少なくありません。
補欠合格の場合は1年以内に採用されなければ翌年も教員採用試験を受験しなければなりません。
ここが一般企業の採用試験と異なる部分です。
次に私立の高校教師への道です。
こちらは、大学で教員になるために授業をしっかりとうけておき教職として必要な条件(教員免許の取得)さえあれば、国家試験などをパスする必要もありません。
要するに大学卒業とともに就職活動して私立高校という企業に就職すると考えればすむわけです。
私立の採用に関しては、各高校の募集要項に準じた試験が実施され採用されます。
公立と異なり「採用待ち」はありません。
最後に、嘱託という形態で採用される場合です。
こちらは新卒というよりもベテランの教師がその経験に基づいて、高校で働くという位置づけです。
教育現場においては、ノウハウの継承がうまくなされていないという課題がここ数年叫ばれています。
こうした課題の解決のためにもベテラン教師の嘱託という形での働き方も非常に重要な位置づけになります。
特別な才能を認められた人が教員になる場合もありますが、それは臨時免許を交付して教員になる特例的なことです。
高校教師の仕事に関連する資格と検定
高校教師になるためには教員免許を取得することや教員採用試験に合格することなど(公立高校の場合のみ)少し複雑なので注意が必要です。
高校教師についてのコメント
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