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アメリカ弁護士への道!

著者文字実のプロフィール写真この記事は、文字実が執筆しました。

連載!日本の司法試験よりアメリカの司法試験を受験しよう!Part2

2024年2月4日

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アメリカの司法試験

4、アメリカの弁護士資格への道のり

まず、アメリカの司法試験制度は、日本と少し異なる点がありますので、アメリカ弁護士資格を取るためのアメリカの司法試験制度を理解しておく必要があります。

最も異なる点は、日本の法科大学院司法試験制度と異なり全米共通の司法試験や弁護士資格なはいということです。アメリカは連邦制を採用しているので、各州ごとに法律が異なりますので、それに対応して、各州ごとに司法試験が実施され、弁護士資格も各州ごとに異なります。

一部の例外はありますが、原則として、弁護士活動をしたい州の司法試験に合格し、弁護士資格を取得しなければならないのです。

例えば、カリフォルニア州で弁護士活動をしたければカリフォルニア州の司法試験に合格して、カリフォルニア州の弁護士資格を取らなければなりません。もし、ニューヨーク州でも弁護士活動をしたいのであれば、ニューヨーク州の司法試験に合格して、ニューヨーク州の弁護士資格を取得しなければなりません。

日本のように、一度弁護士資格を取れば、全国どこでも弁護士活動ができるのとは大きく異なります。

このようにアメリカの司法試験制度は、各州によって異なりますが、最もメジャーな州であるニューヨーク州を例にして話しを進めていきます。アメリカの弁護士資格を取得するまでの流れは、大きく以下のような流れになります。

ロースクール卒業 ⇒ 司法試験合格 ⇒ 弁護士資格取得

日本の司法修習制度のようなものはありません。この流れを踏まえた上で、さらに個別に深く話を進めていきます。

5、ロースクールの選び方

まず、ロースクールに入学する際に、2つのプログラムがあり、どちらかを選択しなければなりません。

1つは、J.D.(Doctor of Jurisprudence)プログラムです。これは、基本的にアメリカ人の弁護士志望の学生が選択するコースです。始めて法学教育を受ける人が、3年間じっくりと勉強することになります。日本でいうと未修者コースと似ています。

そして、もう1つは、L.L.M.(Master of Law)プログラムです。こちらは、一定の法学教育を受けている人たちを対象にしたコースで1年間で卒業することになります。

日本人の場合、日本の大学の法学部を卒業していれば、一定の法学教育を受けた者とみなされ、L.L.M.プログラムを選択することができます。

つまり、日本の大学の法学部を卒業している者であれば、1年間だけロースクールに通えば、司法試験が受験できるのです。日本人でアメリカの弁護士資格を取る人の大半が、このパターンです。

また、ロースクールに入学する際に注意しなければならない点がもう一つあります。それは、アメリカ法曹協会(American Bar Association 通称A.B.A.)によって認可されているロースクールに通うべきだということです。(※参照:American Bar Association

さきほど、アメリカの司法試験制度は、各州によって異なっていると言いましたが、実は、A.B.Aに認定されているロースクールを卒業している場合、どこの州のロースクールを卒業したとしても、多くの州の司法試験を受験することができる資格を得られるのです。

例えば、カリフォルニア州の名門であるU.C.バークレーのロースクールを卒業したとすれば、カリフォルニア州の司法試験を受験できることはもちろん、ニューヨーク州での司法試験も受験することができるのです。

これは、U.C.バークレーがA.B.A.に認定されているロースクールだからです。

つまり、多くの州で弁護士資格を取得することができるようにしておくためには、必ずA.B.A.認定のロースクールに入学しなければならないのです。

〜ロースクールを選ぶポイント〜

1、J.D.プログラムかL.L.M.プログラム

2、A.B.A.認定のロースクールか否か

この2点は、大事なポイントですので、必ずチェックしておきましょう。

6、ロースクール卒業後に司法試験を受験

無事にロースクールを卒業したら、いよいよ司法試験を受験することになります。アメリカの司法試験は、日本と異なり7月と2月の年2回実施されています。また、日本のように受験回数に制限はありません

例えば、L.L.M.プログラムの場合、12月くらいから願書の提出が始まります。そして、年明けくらいから合格発表が行われ、合格すればその年の8月にロースクールに入学します。

そして、翌年の5月に卒業し、直後の7月に司法試験を受験することになります。もし、不幸にも不合格になった場合でも、すぐに翌年の2月に再受験することができます。そして、合格するまで、受験し続けることができるのです。

(※参照:New York State Bar Examination

ちなみに、7月試験の合格率は、約70%弱なのに対して、2月試験は約45%となっています。これは、優秀な受験生はほとんどが7月試験で合格してしまうことの現れだと思います。

いずれにせよ、日本の不透明で不安定な司法試験よりは、確実で安定しているし、合格率も高いということです。

7、弁護士資格を取得

7月に受験した場合、11月に合格発表がなされ、翌年の1月には宣誓式に出席することになります。この宣誓式に出席することで晴れて弁護士資格を取得することになります。

最後に1点だけ注意があります。アメリカの弁護士資格を取得するには、司法試験に合格するだけでなく、もう一つMPRE(Multisate Professional Responsibility Examination)に合格する必要があります。

これは、全米共通で実施される共通テストで、3月、8月、11月の年3回実施されています。ただ、この試験は、多くの学生が在学中に受験して合格しますので、それほど気にする必要はないと思います。

次回は、アメリカのロースクールに留学するまでに準備しなければならないことや、ロースクールを選ぶ際の基準になるロースクールランキングなどを紹介したいと思います。

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